107,108本目。

原題:The Intern
監督:ナンシー・マイヤーズ
キャスト:ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ
ファッション通販サイトを起業し、ニーズを的確に掴んで短期間で急成長させることに成功したジュールズ。そんな彼女の会社に、シニア・インターン制度によって採用された70歳のベン。妻に先立たれ、新たなやりがいを求めて再び働くことを望んだ彼だったが、若者ばかりの会社ではすっかり浮いた存在に。ところが、ベンはそんなカルチャー・ギャップを楽しみ、たちまちオフィスの人気者に。一方、ここまで仕事も家庭も順調そのものだったジュールズは、急速に拡大した会社の経営にうまく対応することができず大きな試練に直面していた。そんな時、彼女の支えになってくれたのは、どこか疎ましく思っていた人生の先輩、ベンだった。~All Cinema~
2015年アメリカ映画。ロバート・デ・ニーロがなんともいえないほど、愛すべき「好々爺」を演じていて、とても温かで素敵な雰囲気を作っていました。デ・ニーロがいてこそ、な映画だと思いました。
物語はアン・ハサウェイ演じるジュールズが一年半前に企業したファッション通販サイトが舞台です。いまどきのスタートアップらしい「伝統にとらわれない社風」と「スピード感に富んだ仕事の進め方」は少し前にみた「ソーシャル・ネットワーク」の雰囲気を思い出させます。そんなところで当初は違和感ありありのようにみえたデニーロの存在が周りにいい意味での変化を与えて・・・。IT技術や最新情報には強いけれど実際の人間関係を築くのは苦手な若い人たち。彼らと人の心のうちを汲み取れる人間力に富んだデ・ニーロが世代を超えた友情を築いていきます。途中でトラブルもあるけどちゃんとハッピーエンド。
この映画をみながら10年くらい前にみた「ホリデイ」という映画のことを思い出しました。あとで調べてみたら同じ監督だったようです。どことなくトーンが似ていて、観終わる頃には温かくて元気になれるような作品でした。やっぱりデ・ニーロが好きと思える作品でした。

原題(英語題):Diary of Yunbogi
監督:大島渚
一人の貧しい韓国人少年の日常をスチール写真によって構成し、彼の詩をナレーションで綴った短編映画。監督は「悦楽」の大島渚。語りは「刺青一代」の小松方正。大島監督がTVの仕事で韓国に渡った際撮影した写真を元としている。新宿文化にて8日間一般公開された。~映画.com~
1965年日本映画。わずか25分間の短い作品。朗読とスチール写真だけの構成による大島渚監督の実験的作品。同じ時代の日本はちょうど高度経済成長を謳歌していた頃ではなかったか。36年間にも及ぶ日帝支配、それに続く軍事政権で韓国の地方の庶民の暮しはまさに赤貧洗うがごとしのよう。崩れそうなバラックがひしめき、裸の子供のお腹が異様に膨れているさまがみていてとても辛い。そんな中でチューインガムを売り日銭を稼ぐユンボギ少年。彼はもう60才前後。いまはどうしているのかしらと思ってしまいました。