
旅での発見。
オリーブの島だとばかり思っていた小豆島が
実はお醤油の島でもあったということを
今回の旅行で初めて知りました。



小豆島は醤油づくり400年の歴史をもつ
日本の4大生産地のひとつ。
島の一角に古い木造の黒い建物がいっぱい
並んでいるエリアがあるんですが
醤油の醸造所(醤油蔵)なんです。
今も木桶を使った伝統的な醤油づくりが
行われているそうです。
この日はそのうちの一軒、
マルキン醤油の記念館にいってみました。

もともとは醤油蔵だったところを記念館に改造したそうです。

小豆島は江戸時代にも天領(幕府の直轄地)として
塩づくりが行われていましたが、
赤穂(・・といえば塩!)から
渡ってきた塩浜師という塩づくり技術者らが
小豆島の塩づくりを発展させたそうです。
でも次第に塩の生産量が多くなりすぎて
供給過剰となってしまったので
その後は塩を使った醤油造りが
本格化し発展してきたのだとか。


お醤油の原料は塩、小麦、大豆。
小豆島ではとれない小麦や大豆を
どうやって調達できたのかというと、
これは瀬戸内海の交通の要衝という
地理的条件が幸いし、海上経路を使って
入手できたそうです。

この大きな建物は明治期のもの。
国内最大規模の天然醸造蔵だそうです。
醤油づくりにはたくさんの菌が活躍します。
その菌が建物の梁や柱に棲み付いているので
建て替えはできないのだとか。
自然の不思議な働きを得て美味しい
お醤油ができあがるということを
改めて実感しました!
この界隈、歩いているとお醤油の
とてもいい香りがします。
周辺をちょっと歩いてみました。
立派な蔵が軒を連ねています。

現在はお醤油屋さんの数が20軒ほどに減ってしまったとのことですが
400軒もあったという最盛期、どんな光景だったのでしょう。






たくさん並ぶ醤油蔵のうちの一軒を
ふらっと訪れたところ・・・
社長さんが出てきて下さり、
大変ありがたかったことに
私ひとりのために2時間くらいかけて
小豆島の醤油づくりの話などを
聞かせて下さいました。



その際にお醤油やもろみ、オリーブオイルの
テイスティングも。
大きなお店ではなかなかできない
高価なオリーブオイルのテイスティングまで
させていただきました。
ひとつひとつ説明付きで教えてもらえ
すごく楽しかったです。
お醤油ひとつにしても作り方で
こんなに味わいが違うのかと驚きました。
丁寧に作りこんである製品なだけに
非常に深い味がします。
たとえば「もろみ」にしても
なんというか・・・
味が何層にも広がっているような感じです。
スーパーで買う製品の味がとても
平べったく単調な味に思えてきてしまいました。

帰りにお店でいくつかお醤油製品を購入しました。
お土産にお醤油を買うとは思っていませんでしたが
今回はお土産の半分が醤油製品になりました。(^-^;
今日の記事に書いたお醤油の話はほとんど全部、
この社長さんから教えていただいたものです。
無知な私にとてもわかりやすい説明、
ありがたいことでした。
さてさて。そういえば。
小豆島の人気メニューに醤丼(ひしおどん)というものがあります。
ホテルの朝食バイキングに出ていたので
私も一度いただきました。

炊き立てご飯の上に醤油で漬けた鯛やハマチなどの魚、
あと佃煮(これも小豆島の名産)を載せ
水菜をちょっと。最後に胡麻をパラパラ。
最後のほうはかつおだしをかけて締めます。
これがもう。
朝から何杯でもいけそうな美味しさでした。
シンプルなメニューなのにこんなに美味しいのは
やっぱり味わい深いお醤油を
使っているからこそなのかな?と。
本当に今回の旅行では体重が増えて困りました。(笑)
最後に・・・
この日、がんばってくれた
レンタカーです。

とても小回りよく動き回れて
細い道などもすいすい走れました。
なんか後ろ姿が小動物のようで
かわいくて記念に写真を撮りました。(^-^;