
京都の四条通りを高瀬川沿いに下がったところにある
フランソア喫茶室というカフェ。
京都に行った時は、食事のあとに時々、ここに立ち寄り、
コーヒーを飲んで帰ってきます。
登録有形文化財に指定されているほど優美な建築。
いつも良い花の香りが漂い、クラシック音楽が静かに流れているいい雰囲気のお店です。
お店の名前は当初画家を志していた初代オーナーが
ジャン・フランソワ・ミレーにちなんで名づけたとか。
ヨーロッパのようにここには小説家、映画や演劇に関わる文化人が集い、
文化芸術が育まれました。当初のメニューの表紙は藤田嗣治が描いたといいます。
コーヒーを注文すると、いつも「ミルクをいれますか?」と尋ねられます。ミルク入りで、とお願いすると、
こんなコーヒーが出てきます。
これは「コーヒーは苦くて飲めない」といっていた
宇野重吉さんのためにオーナーさんとバーテンダーさんが
試行錯誤してつくったものだとか。
フレッシュクリームとエバミルクをホイップしてカップに
落とし、その上からコーヒーを注ぎ入れたものだそうです。
確かにこれなら苦くありません^^;
素敵な絵もたくさん飾られています。
ピカソやシャガールのリトグラフ、ジャン・コクトーの自筆の手紙etc etc。
大江健三郎氏はマリー・ローランサンの絵が眺められる椅子を指定席と
決めているそうです。
こんな数々の蘊蓄、実は最近この本で読んで知りました。^^京都にあるカフェ67店について、その由来や歴史が
興味深く書かれています。
昔からあるカフェ、新しいカフェ、それぞれの魅力が
語られていて、この本を読んでから訪れてみたい
カフェが一層増えてしまいました。