
午後から津市の総合文化センターで行われた
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団の
コンサートを聴きに行ってきました。
指揮者は同オーケストラの音楽監督であるズービン・メータ。
最近はオペラの指揮で活躍されている世界的に有名な指揮者です。
イスラエル・フィルの誕生はその前身である
パレスチナ交響楽団が創設された1936年。
優秀なユダヤ人音楽家らが集まっており、
その弦楽セクションはあの世界のウィーン・フィルや
ベルリン・フィルを凌ぐと言われているほどだそうです。
音楽を言葉で表現するのは本当に難しいですが
弦の響きについて「艶がある」と形容されるのをよく耳にします。
イスラエル・フィルの演奏はまさにその艶やかさと
深みを感じさせるものでした。

休憩を挟んで後半はストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」。
そしてアンコールはドヴォルザークのスラブ舞曲第8番。
「田園」は春の花咲く自然豊かな田舎の
牧歌的な情景が浮かんでくるようでしたし、
「ペトルーシュカ」は華やかな彩りと躍動を感じさせる
素晴らしい演奏。
威厳あるメータ氏の指揮とその存在感、
威風堂々とした楽団員の一糸乱れぬ演奏、どれもこれもが
強く記憶に残るだろうコンサートでした。
イスラエル・フィルの主なレパートリーは
ベートーヴェン、モーツアルト、メンデルスゾーン、
ブラームス、チャイコフスキー、マーラーなどですが、
事実上、演奏がタブーとされている作曲家が1人いるそうです。
それはワーグナー。
ヒトラーが愛した作曲家です。