まだオーストラリアに住んでいた頃、今から10年くらい前ですが
一時帰国した時に友人がランチに連れていってくれたのが
このレストランでした。

当時のオーストラリアでの私の食生活はろくなものではありませんでした。
今は随分洗練されて変わったらしいですが、
昔は何を食べても大味で、ふんだんにあるオージービーフだって
「噛み切れない」というのは大袈裟ですが、やはり硬っ・・という感じでした。
肉は殆ど食べたことがありませんでした。だってまずいのですもん。

薬品の匂いがするレトルト食品の余りのヒドさに耐えかねて
こんな私でも現地では自炊していましたが、
例えば肉じゃがを作ろうとしても、薄切肉は売っていないから
ミンチを買って、片栗粉をといでとろみをつけてミンチをつないでいました。
ハンバーグを作ろうとしてもスーパーで売っているミンチは100%赤味肉です。
オーストラリア人はこっちのほうがヘルシーだとか言うのですが
これで作るハンバーグなんてカチカチです。読んでいるだけで、まずそうでしょう。

デザートも買ってくるものは砂糖の塊みたいな味付けです。
ケーキなのに「青色」をしていたりします。
青色のケーキにはどうしても食欲はわかないので
やっぱりケーキも自分で焼いてました。
あの頃にようやく私は料理をすることを覚えました。

前置きが長くなり過ぎました。
こんな毎日を送っていた頃、久しぶりに帰った日本で食した
フレンチの繊細な味付けには感動して涙が出そうでした。
・・という思い出のあるお店だったので是非いつかまた行ってみたいと思っていました。

ここのお店は英虞湾が見える木々の中にひっそり建っている一軒家のような
レストランです。こんな感じ。

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シェフは海外の大使館付の仕事をしてみえた方らしく、
料理は出されるプレートの全て、味が奥深い感じでした。
田舎にあるのがもったいないくらいですが、田舎だから良いのかも。

写真はメインのステーキとデザート。

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肉は柔らかい、デザートも上品でした。
日本で食べるフレンチはもしかしたらパリで行き当たりばったりで入る店で
食べるフレンチよりも美味しいかもしれません。