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2006年 アメリカ
監督: エドワード・ズウィック
出演:レオナルド・ディカプリオ 、ジェニファー・コネリー 、ジャイモン・フンスー 、マイケル・シーン etc.

地球の裏側でこんな事態が起こっていたのかと知ったら、
本当に恐ろしくなりました。
舞台は激しい内戦が続く1990年代後半のアフリカ、シエラレオネ。
武器購入の資金のために不正売買されるダイヤモンドの流通の裏側を
描いた作品でした。

タイトルの「血のダイヤモンド」、そのまま「血まみれ」の映画でした。
腐敗した政治、止まない内戦、流入し続ける武器・・。
前にも書いたけど、もしアフリカがたいした資源のない場所だったら
ここの人達は同じ貧しいと言っても太平洋の小島に暮らす人達のように
殺戮の恐怖に怯え続ける生活とは無縁の暮らしができたのではないか、と
そんなふうに思います。
少年兵の現実、余りにも簡単に起こる殺人や裏切り、果てには虐殺。
コントロールされない「欲」は人間をここまで貶めるのかと心臓が痛くなるほどです。

主役のレオナルド・ディカプリオは今までの作品の中で一番良かったです。
彼は今年のアカデミー賞で作品賞を獲得した「ディパーテッド」にも主演していますが
絶対こっちのディカプリオ君のほうが良かったです。

人を騙したり、殺したりすることを平気でやる密売人の役なんですが
凄みありすぎでした。
最後の最後にこの人にも良心のかけらが残っていたことがわかるんですが。
(・・と観ているほうは信じたい)

真実を追う記者役のジェニファー・コネリーも凛とした姿がとても素敵でした。
ブラッド・ダイヤモンドを偶然見つけてしまった実直な漁師役のジャイモン・フンスーも
迫真の演技でしたし。

監督は「ラスト・サムライ」を撮った人です。
撮影もその雰囲気を少しでも強く出せるようにアフリカで敢行したらしく。
強烈なインパクトを残す映画でした。そして凄くいい映画でした。