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監督:ロジャー・ドナルドソン
キャスト:アンソニー・ホプキンスetc

伝説のバイク「インディアン」に乗って世界最速時速300キロに
挑む62歳のニュージーランド人の男性の話です。

ありきたりの感想なのですが、自分はもうこんな年だから無理・・とか
お金が足りないからこれはできない、
病気だから無理・・などと言ってられないなーと観ている人に思わせるような
勇気と希望を与えてくれる映画だと思いました。

ここで出てくる「インディアン」というのは
アンソニー・ホプキンス演じるバート・マンローが所有する
バイクの名前です。
バイクは古くさくて、運んでいる途中でタイヤが外れたり
安全規格は全く満たしてないし、
最初はレース主催者からも相手にしてもらえないくらいの代物なんです。

でも主人公のバートは60歳を超えて、健康面でも問題も抱えているにも拘らず
アメリカのボンヌヴィルという場所で開催されるレースに出場するという
過去25年間抱き続けてきた夢を実行に移すため、このバイクを持って
アメリカに行ってしまうんです。

年金暮らしで十分にお金がないから船の中で給仕として
働きながらアメリカに渡るのですが
ようやくたどりついたレース会場では、
出場登録していないからという理由で断られてしまいます。

本人はとにかく「レースに出場すること」しか頭になくて、
それだけのためにお金を貯めて、準備してきたけど
出場登録するのを忘れてたんですよね。
で、実際会場に着いた時には申し込みは既に終了していた、と。><

でも諦めないで、主催者に訴えるんです。
一応マシンチェックをしてもらうのですが、これも
全然ダメで最初は出場させてもらえないの。
それでも自分の熱意をアピールしてとうとうレースに出場するところまで
こぎつけます。

最初、主催者側もどうせ老人だし、たいした記録なんか出さないだろうと
思っているのですが、実際に走り出したらすごいスピードで
結局最速のスピードを出してしまうという。

この映画を撮ったドナルドソン監督は20代の頃、
主人公になったバート・マンロー氏に実際会っているそうです。
それで彼の行動にすごく感動して、監督自身もいつか
この人を主人公にした映画を作ろうとの想いを30年間も暖め続けてきたそうです。

だから映画の中でも監督の思い入れがすごく伝わってくるような作品で
とにかく「意思あるところに道が拓ける」ということを痛感するものでした。

それからもうひとつ、主演のアンソニー・ホプキンス、
私は「羊たちの沈黙」のレクター博士の印象が強烈なんですが、
あの恐ろしい悪魔のような人間を演じた俳優さんと同一人物とは
思えないほどの好々爺を演じてます。

ホプキンス本人もこの役のオファーをもらった時に、
「自分は今まで神経質な人物とか変態の役しかこなかったけど
これをやったら随分イメージが変わるのではないか」
ということで役を引き受けたとか。笑
ほんとにこの映画を観たらアンソニー・ホプキンスに対する
印象が変わりますよ(^^ゞ