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少し前に観ました。
季節がクリスマスという設定なので、いまひとつ季節感には欠けましたが
いい映画でした。

第一次大戦の最中、クリスマスイブの夜に戦場となっていた
フランス北部の前線各地である出来事が起こりました。
戦っていたフランス軍、スコットランド軍、ドイツ軍の兵士が
一夜限り、クリスマス休戦を設けるという話です。

クリスマスツリーを立てて、バグパイプを鳴らし、
シャンパンで乾杯する兵士達。
最初は誰もが躊躇するのだけれど、次第に打ち解け、
自分の家族の写真を敵に見せ、いつか紹介したい、とか
ああ、お宅の国のシャンパンは美味しいとか、
互いの国の文化を誉めあい
まるでどこかの立食パーティでの場面のような会話が交わされるのです。

一人でも多く殺さなければならない
「憎き敵」だった相手が短い時間の交流の中で自分達と全く同じ
血の通った人間で、愛する家族を持った存在であると気付きます。
こうして心を通わせあう兵士達とは裏腹に
戦闘の続行を指示する上層部。
明らかに前日までとは違う感情を抱くようになったのに
翌日からは敵に戻って殺戮を再開しなければならない
兵士達の心の葛藤。

これは公式の記録には残されていないけれど
ヨーロッパ各地に語り継がれている実際の出来事だそうです。

この映画を観て思ったのが
「顔の見えるコミュニケーション」がいかに大事かということでした。
これは昨今の中東情勢や日本の近くでは北朝鮮との関係、
もっと身近なことでは日々の仕事や、ご近所でのお付き合いなど
様々なことに当てはまるのではないかと。