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ユダヤ人の歴史は迫害の歴史でもあります。
プラハの街でもその歴史の断片を垣間見る機会がありました。
ユダヤ人街の片隅にある墓地の姿を目にした時、胸が痛くなる思いでした。
狭い土地にひしめく無数の墓石群。
ユダヤ人は僅かの土地しか与えられず、他の場所に埋葬が許されなかったため、
お棺を入れるスペースがなくなると土を運んでその上に埋めていったそうです。
場所によっては10ものお棺が重なって埋められているとか。

戦時中のユダヤ人迫害についてはウィーンでも知る機会がありました。
ベルヴェデーレ宮殿での展示の中に、当時ナチスがユダヤ人処刑に使用していたギロチンがありました。ギロチンなるものを見たのはこの時が初めてでしたが、
畳一枚分もないほどの小さな板と幅40cm程度の刃、
そして板の端に据え付けられた金属のバスケット。

私にとっては、その「簡素さ」が余りにもショッキングでした。
頭の中をよぎったのが「えっ、人の命ってこんなに簡単に奪えるものなの?」という思い。
今回の旅行で決して忘れられない二つの光景です。

写真はプラハのユダヤ人墓地。