久しぶりにこれぞミュージカルって作品を観た気がする

やはり、長年愛されてるものは良いんだなぁ
ヅカのように世界観がしっかり作りこまれてる舞台、つまり没頭できるファンタジーは心地いいね

見せ場となる曲が終わった後に拍手タイム(間)があるのも盛り上がるし、よくできたエンタメや


ネタバレなしで観に行ったから、先の読めない展開を心から楽しんだ
ラストシーンも、そうなるのは分かってはいたけど壮絶で涙が出た
主人公のやってしまったことを考えると死以外の結末はあり得なくて、幸せなシーンも誰が見てもつかの間すぎて痛々しく、2幕からずっと、もう死なせてあげてなんて思ってしまったよね・・

 


舞台って劇中の場面だけ追ってると急展開すぎて置いていかれるんだけど、最近、舞台を見るには暗喩?隠喩?メタファー?に気づかなければならないことを知った
リアリティが無いなんて言っちゃだめだよね、そんなこと言ってた自分ほんとセンス無い

ちなみにこれは主人公を演じる役者さんの「人柄」で完成するミュージカルやね

この主人公って、家族のため、科学の発展のため、と崇高な夢を語るけど、見方を変えれば究極のばかよね
ばかと思わせないためには、演じる方の純粋性が欠かせないと思う
「ときがきた」は名曲だけど、あんなテンションで高らかに歌う場面でもないんよね
冷静に考えれば、あぁこの主人公は天才かもしれないが社会的にはただのあほなんだなってわかっちゃうんだけど、ふざけた要素が一つもない役者さんが演じてるからこそ、猪突猛進過ぎて足を踏み外して取り返しのつかない状況に陥ったストーリーが成り立つわけだね

光のある場所から見える闇、そして着々と闇に足を踏み入れていく主人公っていいよなー

純粋であるがゆえの危うさが出せる役者さんてやっぱり貴重や

かきざわさんよかったです、ていうか全員良かったです

 

 

 

 

劇場も観客の民度も高くて良かった
余韻で頭から音楽が離れないわ~~~