みんなへつうしん  12月17日(木)

 

昨日は,先週のうちに

墨汁で真っ黒にしておいた

絵を削って,

一枚目のろう画の

仕上げをしました。

 

 

この,「ナイフで削る」という作業は

仕上げにつながる最も難しいところで,

もちろん初めてのことなので

最初から上手くできるところでは

ないのですが,

まだ「絶対にうまくできる教え方」が

確立されていないので,

みんなが苦戦していたのは,

ぼくの教え方のせいでもあります。

 

 

昨日は,みんなの様子を見ていて,

「力を入れすぎると削れすぎてしまう」

という,力加減の問題なんだろうなぁ

と思いました。


ろう画のおもしろさの1つとして,

「思い通りにならない」

ということがあります。

 

それって,絵が上手な人にとっては

ヤキモキすることかもしれませんが,

思いがけない絵になるのは,

「自分の絵のセンスを超えること」

でもあるんです。

それが楽しめるようになるといいな,

と思っています。

 

まだ1枚目なので練習です。

「だいたいこうなるんだ」

ということがわかれば,

描き方も変わってくるでしょう。

ぜひ,もう1枚は描いてみてください。

 

***


ところで,昨日ろう画を教えていて,

急にぼくが小学校3年生のときの

記憶がよみがえりました。

 

それは,絵を描いているときに

「先生にムカついた思い出」です。


走っている絵を描いていたんだけど,

人の周りの校庭の色をぬるときに,

スピード感を出したくて,

ササーッと線でぬったのです。

 

全部ぬらずに

画用紙のまま残る部分もありましたが,

スピード感が表現できたと思いました。

 

早く終わらせたかったので,一石二鳥。

 

自信を持って先生に見せに行くと

「画用紙の部分が残っているから,

全部ぬりなさい」と言われました。

 

「スピード感を出すために

わざとこうしているってことが

わからないのか!」

 

と腹が立ちましたが,

言ってもどうせわからないだろうと思って,

仕方がなく,別の色の線を

描き足すことで画用紙をうめました。

 

すると,確かに

最初に画用紙を残していたときよりも,

ずっといい絵になりました。

 

腹は立ちましたが,

先生の言う通りにしておいて

よかったと思いました。

 

これは本当に

悔しい思い出の部類です。

 

***


アドバイスというのは

意味があってしています。

 

それを生かすも殺すも自分次第です。

 

そのアドバイスは,

いいものであるかどうかはわかりません。

見極めは必要です。

 

でも,

 

「そんなに言うならやってみようかな」

 

という素直さも,時には大切です。

 

なんでも言う通りばかりも考えものですが,

かたくなすぎても損をします。

「何事もバランスが大切」

ということかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだまだ練習の1枚目だけど,

なんとなく,芸術作品みたいに見えませんか?