みんなへつうしん   12月7日(月)

 

金曜日の最後は,

学活で終わることが多いですが,

先週の最後は

「お楽しみ会の話し合いや準備」

があるかもしれないと思って

週の計画に入れておきました。

 

ところが,

 

「準備は休み時間なんかに

 コツコツ進めているし,

 相談もできているから大丈夫です」

 

とのこと。

 

いままでのクラスでは

そんなふうに進められることって

なかったので,ビックリ。

 

「それよりも,先週の学級委員問題を

 ちゃんと話し合いたいです」

 

というので,

 

「大丈夫かなぁ」

 

と思いつつも,

 

「今回は,記名式でアンケートをとり,

 学級委員に意見をしてもらう」

 

ということになりました。

 

「果たして,記名式でも言えるのか?」

 

という問題です。


そのようにすると,

無責任な意見は消えますが,

もしかすると,

今後の人間関係を考えて,

正直に言えない場合も出てきます。

 

だけど,関係改善のためには,

この手段は妥当だと,ぼくは考えました。


アンケートをとるときには,

「このような結果になってほしい」

という「いい予想」をもって,

〈やり方を考えて取ること〉が大事です。

 

「ウソは常備薬,真実は劇薬」

 

という言葉があります。

心理学者の河合隼雄さんの言葉です。

(中一夫著『学校現場かるた』より)

 

ウソはついてはいけませんが,

何でも本当のことを

言ってしまっていたら

嫌われます。

 

時には,「言わない」ということも

必要な場合があります。

 

「私と仕事,どっちが好きなの?」

 

なんて,

旦那さんに聞いてはいけないのです。

 

答え方はどんな時でも,

 

「君に決まっているだろ」

 

しかないではありませんか(笑)


それに,

 

「人の気持ちは51対49」

 

という言葉もあります。

これも河合隼雄さんの言葉です。

 

さっきまで「絶対アが正解だ!」

と討論していた人が,

実験結果が「イ」だとわかると

「やっぱりなー」

と口をついて出てしまうアレと一緒です。

 

つまり,気持ち的には半々でも,

「こっちが正しい!」

という意見を,自信をもっているかのように

言っている場合があるのです。

 

「学級委員は変えた方がいい!」

って言い張っている人も,

もしかしたら気持ち的には,

51くらいでしかなくて,

聞き方によっては

「別に変えなくてもいい」

となるくらいの,

49の気持ちも持ちつつ

反対している場合もある

かもしれないのです。


さて,話がそれましたが,

記名式のアンケートを書いてもらって,

学級委員だけが名前をみて,

みんなに読んでいくときには

名前を言わないで,

という感じで発表してくれましたが,

ほとんどが「変えなくていい」という

意見を書いてくれていて,

読む度に学級委員が

「ありがとうね~」

とつぶやいていたのが

微笑ましくてステキでした。


なかには,

 

「学級委員が大きな声で

 イヤな言葉や悪口を

 言っているのが許せない」

 

という意見を書いてくれた人がいました。

 

そうやって正直に

イヤなことを言ってきてくれたことは,

ちゃんと気をつけた方がいいことです。

 

これからの関係が壊れても…

と思って,

勇気を出して教えてくれたことに,

感謝の気持が持てるかな。


「言葉遣い」に関しては,

学級委員だけじゃなくて,

みんなも気をつけた方がいい話だったね。

「おい,死ねよ~(笑)」

とかって冗談で言っているのを

聞いたりするけど,

それは

「そんな言葉を使っても,

 オレたち許される関係だよね」

ってことを,相手に確認したりする感じで

使っている人もいます。

 

だけど,他の知らない人が聞いたら,

「あの子怖い」とか

「イヤな感じの子」って

思われてしまうことがあります。

 

言葉にはそういうマイナスの力が

あることを忘れないでほしいです。


「好きの反対は嫌いじゃなくて〈無関心〉」

 

とか

 

「パワハラやセクハラが起こるわけ」

 

とか,

 

話があっちこっち飛ぶ事態に

なっちゃったけど,

いろんな考え方の話ができるのは,

意外とおもしろかったりしました(笑)

 

まぁ,問題が起こって話をするのも

時にはシメタもあるのかもね。