みんなへつうしん   12月1日(火)

 

昨日,社会の歴史では,

ついに日本最大の革命,

「明治維新」の学習に入りました。

 

何をもって〈最大の革命〉

と呼ばれているのかは,

これから勉強していくと

わかっていきますが,

 

昨日の問題は,

 

「黒船が来たときに,

 多くの民衆は

 どんな様子だったか」

 

 

を予想するところから。


大砲をつんでいる船艦が,

開国を迫っているわけですから,

国をあげての一大事です。

 

みんなの予想では,

 

「戦う準備を始めた」とか,

「オランダや中国と手を組み,

 助けてもらった」

などの〈戦う派〉と,

 

「どうすることもできなかった」とか

「逃げ出した」という

〈戦わない派〉

に別れていましたが,

 

その結果は

 

「多くの民衆は,ただ見ていた」

 

 

でした。

 


これは,

当時の身分制度が大きな原因で,

 

このようなときに戦うのは

「武士の仕事」

と,誰もが思っていたのです。

 

ほとんどの民衆である農民にとって,

この事件は他人事だったのでした。

 


しかしながら,これは,

日本にとってはかつてないほどの

大ピンチでした。

 

蘭学を学んでいた人たちだけは,

その大ピンチに気づいていました。

 

日本の周りの国々は,

ポルトガルやスペイン,

フランスやイギリスなどの

強国により次々に滅ぼされ,

それらの国の植民地

(奴隷的な扱いを受ける国)に

されていたのです。


このような大ピンチで

日本を守ったのは,やはり

「きちんと学を修めている人たち」

でした。

 

キーワードは

「江戸無血開城」

です。


社会の仕組みが大転換する時には,

歴史上,多くの血が流れています。

フランス革命が有名ですが,

外国との戦争よりも,

内乱の方が悲惨になるというのは,

歴史的に見ても明らかなのです。

 

ところが,日本最大の革命

「明治維新」では,

江戸幕府の体勢が

終わる時に必ずあるであろう,

幕府軍VS新政府軍

の内戦は起こらずに,

あっさりと

「大政奉還」が行われました。

(幕府が朝廷に政権を返すことです)


これは一体,どういうことだと思いますか。

 

何かからくりがあったり,

尽力した人物がいたりしたのでしょうか。

 

予想してみるとよいでしょう。

 

なぜなら,これは,

これからの未来で何度も使える,

歴史的な〈知識〉だからです。

 

大きな変革を起こすときには,

この史実を

よく学んでおく必要があるのです。

(これから詳しく学びましょう)

 

***


それにしても,江戸時代では,

平和を維持するために,

いろいろな自由を制限してきました。

 

勝手な工夫をされて

力をつけられてしまって,

倒幕をねらわれてしまっては

いけないからです。

 

生活をラクにするための工夫

(例えば,乗り物など)も,

幕府の許可がなければ

作ることできませんでした。

 

それゆえ,人々は

積極的に工夫をしたりせず,

いつもの暮らしを続けることを

大切にしていました。

 

それで,平和は続くかもしれませんが,

現在みたいに数十年で

生活ががらりと変わるほど

豊かになることはありませんでした。


そのようなことが

当たり前になってしまうと,

昨日の黒船の話のように,

何か大きな問題が起こったときでも,

「それは武士の仕事でしょ」と

他人事になってしまうのは困りものです。

 

普段から,何かことが起きたときに,

自分の頭で考える,

自分が自分の主人公である生き方

をトレーニングしていくことが

大切なのかもしれません。


まぁ,

個がしっかりしているみんななら,

その点は大丈夫そうだけどね(笑)