みんなへつうしん 11月24日(火)

 

金曜日の学級会では,

気になる事案が発生。

学級委員存続問題。

 

「学級委員のメンバーを変えてほしい」

「学級委員をなくして,日直で回したらどうか」

 

そんな意見でした。

 

なんでまたそんな議題があがったのか,

不思議に思ったんだけど,

よくよく話を聞いてみると,

いろいろな事情が絡み合って,

今回の提案になったみたい。


ぼくの気持ちをぶっちゃけると,

 

「そんなこと言ってやるなよ(-_-)」

 

です。

 

みんなと同じ立場の人が

前に出ていろいろやるのは大変です。

何でも言うことを聞いてくれる

協力的な人が大半ならまだしも,

勝手なおしゃべりで

前に立つ人の話を聞かない人が

多いクラスではなおさらでしょう(笑)


「そんなこと言うなら

  やってみろよ,できんのかよ」

 

という学級委員の意見に

 

「そんなんだったらやってやるよ!」

 

という強者も複数いて,

あれあれ…どうしたのかな??

という不穏な空気。


学級会を仕切るのは

学級委員の仕事で,

その辺りは責任をもって

やってもらいたいと思っていて,

ぼくはいつも補助役なんだけど,

今回は問題が問題だけに,

さすがに介入しないわけには

いかないと思って,

独自のアンケートを

とる方向にしました。

 

「ア このままにする」

「イ 変える」

 

という2択で,

その理由も書いてもらうことに

したのです。

 

そうしたら結果が,

ほぼ同数だったのでビックリ。

ぼくはこの聞き方をしたら,

「ア このままにする」が

多数派になるだろうなと思っていたから。

 

こういう場合,

文句を言ってる人は少数で,

大多数は「やってくれててありがとう」

だという場合がほどんどです。

 

だけど,そうはならなかったのは,

ちょっと複雑に問題化していることなので,

これに関しては,

すぐには対処しきれないので,

今週いっぱいかけて,

少しずつ話を聞いていこうと思っています。


でもその前に,

ちょっと気になる意見があったので,

ここではそれだけ書いておくことにします。

 

それは,

 

「学級委員はどうなるんですか。

  多数決ではどうなったんですか」

 

というもの。

 

今回はホントに同数だったので,

多数決にはならないんだけど,

こういう大事な問題は

多数決で決めてはいけません。

 

たとえ「変えたい」が19人,

「このままでいい」が1人だとしても,

 

「多数決なので変える」

としてしまってはいけない

 

と思っています。


「えー!?どういうこと?」

と思うかもしれないので,

書いておきます。

 

もし,いろいろな行動を

多数決で決めていると,

民主主義は保たれません。

 

「〈みんなで決める〉が〈民主主義〉」

 ではないんです。

 

本当の民主主義というのは,

 

「たとえ19対1になっても,

  1の意見も尊重される」

 

ということです。

 

多数決を正義としてしまうと,

それをした瞬間に,

その1人の意見が

抹殺されてしまいます。

 

多数決というのは,

民主主義の決定としては,

かなり乱暴なものなのです。


「じゃあどうやって決めるんだよ」

となると思いますが,

 

「一番みんなが納得いく形で

  承諾を得る」

 

というのがよいです。

 

つまり,

「なんとなく決める」のです。

 

多数決はとらずに,

代表がみんなの意見を聞きながら

なんとなく決める。

 

そして,それを

「いい決定だったね」

となるように,みんなが動く。

 

これが,幸せへの道です。

 

どうでもいいことは

多数決で決めてもいいですが,

誰かの尊厳が

損なわれるような決定だったり,

その組織が崩れかねないような

決定だったりする大事なことは,

「多数決ではしない」というのが,

民主主義の原則のような気がします。


けれど,それっていうのは,

あまり常識にはなっていなくて,

民主主義先進国のアメリカでさえ,

大統領選挙での混乱をみていると,

難しいことなんだな,

と思ってしまいます。


話を学級会に戻しますが,

「そのままにするのか,変えるのか」は,

みんなの想いを聞きたかったから

そう聞いたので,

これで学級委員をやめてもらおうなんて,

ぼくは考えていません。

 

学級委員には,

最後まで続けてもらいます。

それが,代表としての責任だし,

それを承認したみんなの責任なのです。