帰ってきた・帰国枠入試の真実 | OBSN | アメリカで勝負を挑んでいる人たちのブログ

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2週間に一度の登場のはずが、先週は来客があったりインフルエンザで倒れていたりでお休みしてしまいました、Okaでございます。

今回は国内の一般入試では減少傾向にある「面接試験」についてお知らせいたします。

中学受験、高校受験における帰国枠入試には必ずと言っていいほど面接試験があります。中学受験では保護者同伴の面接も比較的多いのですが、保護者に対しては紋切り型の質問が多く、

(1)海外で子どもを育てるのに気をつけたこと

(2)学校の教育方針を理解しているか

(3)どんな人間に育って欲しいか(家庭の教育方針)

といった内容が中心です。これに対し、生徒への質問は

(1)志望理由

(2)入学後にやりたいこと

(3)海外経験について

がよく質問されています。ちなみに「(3)海外経験について」ですが、滞在国の様子から比較文化論まで、質問の幅が広いため一言では語りつくせません。参考までに過去の質問内容をいくつか以下に示します。

・滞在国と日本の学校の違い(慶應湘南藤沢)

・海外での印象に残っている出来事(攻玉社)

・海外生活で得たもの(実践女子)

・友達があなたが元いた国に旅行に行くとしたらどんなアドバイスをするか(渋谷教育学園渋谷)

・海外での経験を今後どのように活かそうと思うか(中央大杉並)

・日本を知らない人にどのように紹介するか(立命館宇治)

・国際人に必要なもの(早稲田本庄)

・・・・・・などで、まぁ挙げ始めるときりがありません。この他には「得意科目と不得意科目」「自分の良いところと悪いところ」のように客観的に自分を見つめることができているか、「お父さんの職業」「お母さんはどんな人」といった家庭内のコミュニケーションの密度、「最近読んだ本」「気になるニュース」などの質問で情報収集能力を調べているようです。


これに対して、当教室では模範的な答えを丸暗記させることはさせずに、本音を引き出すようにカウンセリングの要素を多く含むような面接練習をしています。受験を期に一度自分のことを振り返る良い機会になっているようで、普段ボ~っと過ごしてしまいがちな教室と家の往復でさえも、アンテナを張って自分が住んでいる地域の様子を観察するようになります。


帰国子女受け入れ校へのアンケートの結果から、面接による減点はなく加点の対象として行っている学校がほとんどとなっているので過度な心配をする必要はありませんが、せっかくの志望校の先生と直接話ができる機会なのですから、しっかり自分の考えを伝えられるようにそれなりの準備をしておきたいものです。


なお、帰国枠の大学受験はそれ自体が「自己推薦入試」に近い扱いであるため、面接試験の合否への影響は大変大きくなります。志望する学部学科の基本的な知識を身につけておかなければ箸にも棒にもかかりませんので注意しましょう。