『大富豪がみずから書き下ろした大富豪になるための唯一のノウハウ書』だそうです。
 


 
フェリックス・デニス氏は、イギリスを代表するメディア王・出版王。貧しい家庭で育ちながらも、努力して一代で富を築いた人です。残念ながら2014年に亡くなられています。
 
文体にデニス氏のキャラがにじみ出ている感じで、面白かったです。ちょい悪おじいさんが、昔を振り返りながら、野心にあふれた若者に向けて書いているという感じ。
著者自身がお金持ちになるまでの自分のたどってきた大変な道のりとか、お金持ちになるにはどうするのかとか、さらにはお金持ちになった後にどうするか、まで書いてくれています。
 
『そんなこんなで、色々と失うものもあるし、すっごい大変だけど、本当に、本当にあなたはお金持ちになりたいのか?』と何度も聞いてきます。
そして、『自分はお金持ちになりたくてなったけど、金持ちになっても幸せじゃない。幸せな金持ちに会ったこともない。』みたいなことも書いています。
デニスさんが幸せを感じるのは、詩を書いている時なんだそう(つまりお金がかからない趣味をやっているとき)。
 
以下、本書の最後のほうに書かれている、”それでもお金持ちになりたい人のための”デニスさんによる成功への行動指針です。
 
1.どんどん手放すこと。お金はさっさと手放すほど戻ってくる。(散財という意味ではなく、運用ということらしい)。そうすると守ることに費やす時間が減り、稼ぐことに費やす時間が増えるからだ。専門家(会計士など)に頼むのが良い。
2.金を使ったり贈ったり、貸したり、投資したりしたら、すぐ忘れること。
3.友達に貸さない。
4.気が大きくなっての散財は、なるべく短期でやめる。
5.友達は古くからの友達だけだ。
6.「切れている」状態に慣れる。(安易に色々な人に捕まえられないよう、デニス氏は形態などの通信端末を持たず、メアドも誰にも教えてないそう。)
7.役員室にこもらない。
8.金儲け以外に情熱を傾けられるものを探す。
9.個人資産についてアドバイスしてくれる人を雇う。
10.特に初期は不正に目を光らせる。
11.社員と友達になろうとしない。
12.個人秘書は細心の注意を払って選ぶ。
13.(社員等に関して)虐待や侮辱をしない。
14.安全に気を使う。
15.人材の発掘と登用をつづける。
16.「なにがなんでも契約すべき」契約など無い。
17.導け。導かれるな。自分より優秀な人材をたくさん雇っても、リーダーはあなたである。
18.なるべく健康を保つ。
19.つまらなくなった事業は売ろう。
20.なるべく、売らなければならなくなる前に売る。
21.引退は死に等しい。
22.あなたは他人より金を持っているだけで、他人より頭がいいわけではない点を忘れない。
 
感想:デニス氏がいろいろ苦労してお金持ちになった後も、アルコールやドラッグなどに溺れて死にかけたり、まあいろいろあったんだな、富豪はなるのも、なった後も、大変だな~。と庶民の私は思いました。酸いも甘いも経験してきたデニス氏が、とても正直に書いた、人間味のあるお金持ち本でした。
 
ペーパーバック版。この表紙だったら買いにくいなあ。

 


 
TEDにも出ていて、大好きな詩を読んでいらっしゃいます。