日本は治安が良く、外国よりも物が盗まれることが少なく、物を落としても戻ってくることが多いと言われています。

 

このことには、日本人の宗教観が影響しているような気がします。

 

日本では、茶碗・箸・コップなどを家族で共通なものを使わずに、家族それぞれの物だと決めて使うことがあります。

 

いくら洗ってきれいになっていても、他の家族の茶碗や箸などを使うのは抵抗があると思います。これは穢れが影響しています。

 

穢れとは、忌わしく思われる不浄な状態のことを言います。神道や仏教における観念の一つであり、不潔や不浄など理想ではない状態のことでもあります。

 

ちなみに外国では携帯を盗まれたり、落としても戻って来なかったりするのが当たり前ですが、日本ではそういったことが少ないのは、大手携帯電話がSIMフリーでないことも影響していると思います。外国では携帯電話はSIMフリーのことが多いので、拾った携帯電話に自分のSIMカードを入れれば、すぐに使うことができます。

 

 

また、日本には「お天道様が見ている」という言葉があります。これは、人間の悪事に対して、他の人が誰も見ていなくてもお天道様(=太陽=神様)はきちんと見ているので、どんな時でも悪事はするべきではないという意味です。

 

日本人は、太陽、山、木、岩、石、海、川など森羅万象には神様が宿ると考え、人間の力が及ばない偉大な力に対して畏敬の念を持ってきました。お天道様がいると信じる心も、このように万物に魂が宿るというところから来ていると思います。

 

「お天道様が見ている」という言葉は、神様はどんなときでも見ているから、神様に恥じない生き方をしないといけないという教えでもあります。

 


そして、神道には「清明心(きよきあかきこころ)」というものもあります。くもりがなく、清々しい心で、やましさがなく晴れ渡った心ということです。神様の前では、このような心でいることが一番大切なのだという教えです。

 

この清明心は、日本人が美徳とする正直・誠実・思いやり・忠実などの土台となっています。また、卑怯なことをしないなど、人間の様々な徳の基礎となるものです。神道の清明心という教えが、日本人というものを作ってきて、日本人の根底に流れていると思います。

 

 

こういった日本人の宗教感が、日本人の高い倫理観を生み出して、落し物が戻ってきたり物が盗まれにくかったりという社会を作ったのではないでしょうか。やはり、日本人は自分では気付かないだけで、心の中に神道の教えが深く浸透しているような気がします。


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