2/24 湯島天満宮・泉鏡花 | 加賀男児(かがおのこ)の江戸滞在記

加賀男児(かがおのこ)の江戸滞在記

金沢生まれ。この冬から久しぶりに東京に住むことに。①石川県人から見た東京、②石川に関係のある人を綴っていきます。

<今回の江戸:湯島天神>

「別れろ、切れろは芸者の時に言うセリフ。今の私には
いっそ、死ねと仰ってください」

金沢三文豪の一人、泉鏡花の「婦系図(おんなけいず)」
に出てくる超有名なセリフ。
その舞台となった、湯島天神で梅まつりが開かれてたので
行って来ました。

湯島天神は学問の神様、菅原道真を祭っていて、梅の名所として
も知られています。

もうすぐ、は~るですねえ♪
梅、咲いてました~。
9割が白梅だそうですが色々な梅が咲いていました。
ちゃんと紅いのも、ピンクのもありました。
まだ早いなあ、という梅もあれば
もうピークを過ぎたような梅もありました。
枝が低い梅が沢山あって、目の高さで花を愛でることが出来る
梅もありましたね。

泉鏡花の筆塚とか王貞治さんの記念碑とかもありました。
けど何で天神様に王貞治?

梅まつり期間中(3/8迄)は色々な催し物もやっているみたいです。
とにかく人がいっぱいです。
平日いくらでも来れそうなお年寄りも
なぜか土日に来たがるんですよねえ。
混んでるのに。謎です。

日没後はライトアップされるみたいです。
昼間とはまた違った素敵な雰囲気になるでしょうね。


<今回の石川の人:泉鏡花>

金沢三文豪の一人(他の二人は徳田秋声、室生犀星)で小説家です。
明治後期から昭和の初期にかけて活躍していました。
純愛小説や、それとは全く真逆の怪奇小説を書いていました。

映画化や演劇化もよくされていて「婦系図」は尾崎紅葉「金色夜叉」、
徳富蘆花「不如帰」とともに日本国民3大通俗小説に数えられています。
「外科室」は吉永小百合さん主演で映画化されていますし、
「滝の白糸」は若尾文子さん主演で映画化されています。
金沢の浅野川の梅ノ橋の傍には滝の白糸の像と碑が立っています。

そんなエラ~イ、文豪の泉鏡花ですが、素顔はなかなか得難い
キャラクターをお持ちのようです。

①超潔癖症
ナマ物は絶対口にせず、必ず火を通さないと食べなかったそうです。
お酒は絶対燗。それも煮立つまで火にかけなくては駄目だったとか。
「私は酒を飲んでも酔えないんだよ」
「そりゃあ、先生のお酒はアルコールとんでますから」

奥さんの手にかかった料理しか信用しないので
宿に泊まる時は出されたものを部屋に持って帰り
自分で煮返すとか。
汽車の中では用意したアルコールランプでうどんを煮ていたそうです。

饅頭やお菓子を手で食べる時は、手でつかんだ部分を捨てるそうです。

②犬嫌い
散歩が好きな泉鏡花。しかし、途中で犬に逢うのがよほど
怖かったようです。
いざという時はステッキで追い払おうと思ったけど、
犬がステッキに興味を示して寄ってきては困る。
かと言って走って逃げたら犬は追いかけて来る。
そうすると恐怖は倍加する。
女中と一緒に来てもらって助けてもらおう。
いや、それはカッコ悪すぎる。
屈強な車夫を雇って、散歩の時についてきて
もらおうか・・・。

・・・こうやって散歩一つにガードマンを雇ってまで
犬対策をしようかどうしようかと悩んでいたそうです。

③雷嫌い
雷が怖かったそうです。雷が鳴ると人目も憚らず蚊帳に
逃げ込むとか。そうすると安心したそうです。
ですから、人の家に御呼ばれするときは、蚊帳があるか
どうかが、物凄い心配だったそうです。
ってか雷鳴ったらマジで人の家の蚊帳に逃げ込むんでしょうか?

④師匠は神
尾崎紅葉に師事していた泉鏡花。芸者と一緒に住んでいたのが
尾崎にばれ「俺の弟子が芸者風情と一緒になるのは許せん。
師匠を捨てるか、婦(おんな)を捨てるか選べ」と言われ
「婦を捨てます」と即答したそうです。
そして、一緒にいた芸者に自分のことを「兄さん」と呼ばせたとか。
しかし、尾崎の死後は籍を入れたそうです。
そして、このエピソードはそっくりそのまま「婦系図」に
生かされています。

今の世界に生きていてバラエティとかに出たら
絶対、司会の芸人とかにイジラレるタイプでは?