【映画】ディア・ファミリー~日本人向けIABPカテーテル開発秘話 | 鶏のブログ

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【監督】月川翔

【原作】清武英利「アトムの心臓『ディア・ファミリー』23年間の記録」

【制作国】日本

【上映時間】116分

【配給】東宝

【出演】大泉洋(坪井宣政)

    菅野美穂(坪井陽子)

    福本莉子(坪井佳美)

【公式サイト】

先天性の心臓疾患を抱えた二女(福本莉子)のために、人工心臓の開発に身を捧げた父親(大泉洋)と、その家族のお話でした。実話を元にしたストーリーということで、莫大な開発費を自費で賄い、日本のみならずアメリカの病院にまで飛んで可能性を追う父親の信念と行動力は驚くべきものでした。ただ、映画としては余りにストレートで、直接的に涙腺を刺激されている感じだったので、もう少し捻りが欲しかったかなと思わないでもありませんでした。
 
ストーリーを離れたところでは、闘病の中で成長する二女を綴った1970年代、80年代のシーンで登場する風景や、女性陣の衣装や髪形、そして特に車なんかが郷愁を誘うものでした。
また、個人的に興味深かったのは、人工心臓の開発を断念した後に開発に着手したIABPバルーンカテーテル。以前この種の医療機器の販売に携わっており、かつ本作のモデルとなった父親が設立した会社には、かつての同僚も勤めていたりして、その点実に身近なお話であることが分かりました。ただ15年以上医療機器業界にいて、IABPバルーンカテーテルの存在も知っていたのに、外国製しかなかった同製品の日本人向けの改良品が登場した裏に、こんなストーリーがあることを知れたのは、非常に印象的でした。
 
また、原作である「アトムの心臓『ディア・ファミリー』23年間の記録」を書いた清武英利氏。どこかで聞いたお名前だと思ったら、元々読売新聞の記者で、後に我が栄光の巨人軍の球団代表やGMを務めたものの、色々あって解任されてしまった方でした。なるほどお名前を知ってる訳です。まあ作品とは関係ありませんが。
 
そんな訳で、本作の評価は★3とします。
 
総合評価:★★★

詳細評価:

物語:★★
配役:★★★★
演出:★★
映像:★★★★