【映画】るろうに剣心 最終章 The Beginning~迫力満点の殺陣に喝采 | 鶏のブログ

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これまで「るろうに剣心」シリーズをずっと見ていた訳ではないのですが、殺陣が凄いらしいという評判を聞いて観に行きました。

 

かつてに比べると、テレビを含めて新作時代劇の数が極めて少なくなってしまった昨今ですが、結論から言うと、殺陣の迫力という点ではこれまで観た時代劇の中でも秀逸な作品だったと大変感心しました。漫画が原作なので、もっと漫画チックなものと思っていましたが、それこそ勝新太郎の座頭市を髣髴とさせる作品に仕上がっているとは、天晴れとしか言うしかありません。

また、幕末の風景が非常にリアルに再現されていて、これにも正直舌を巻きました。殺陣のシーンだけでなく、セットや調度品、エキストラを含めた登場人物に血が通っている感じが堪りませんでした。

 

時代劇と言う視点で敢えて難を言うなら、「新時代」とか「愛する」みないな現代語がキーワードになっていた点でしょうか。まぁジャンプに連載された漫画が原作だし、この辺りは文句を言っても始まらないのかも知れませんが、上記のように幕末の風景が純度100%で再現される中でこうした現代語が使われていたのは、ちょっとバランスが悪いようにも思えました。

また、最後の切り合いの後に相当の深手を負ったはずの抜刀斎が、その際に亡くなった恋人の骸が綺麗なうちに完全復活しているのは、ちょっと頂けなかったです。時の流れがいくら何でもおかしすぎます。まだ傷を負ったままの状態でラストシーンを迎えられなかったのでしょうか。

 

いずれにしても、ちょっと納得しかねる部分もあったものの、殺陣を中心とした時代劇として、非常にレベルの高い作品に仕上がっていたと思います。

 

評価:★★★★