ANOTHER DAYS

ANOTHER DAYS

「orangeeeendays/みかんの日々」復刻版

ボルテージ乙ゲーキャラの二次妄想小説中心です
吉恋一護 誓い大和 怪盗流輝 スイルム英介 お気に入り
日々の出来事など。


before

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カラン

「ジョージぃ、来たぞー。」

クロフネ再開早々に オレ達幼なじみ5人は入店した。言い合わせたわけではないのに。

まぁでもいつもこうなんだ。この場所はなんというか、とにかく居心地がいい、オレ達幼なじみの基地みたいなもんかな。

その輪に***という幼なじみが加わった。詰まる話は山ほどあるから、おしゃべりも楽しみに来たわけなんだが、

「どういうことだよ、マスターぁ。」

***は店にいなかった。理人が頬を膨らませる。こんな顔が許されるのはコイツくらいだろうと思う。

「***ちゃんのバイトは午後からだ。午前中は1人で夏休みの宿題に集中です。」

「させるんだろ。」

剛史がツッこむのも無理はない。午前中は勉強、午後から店の手伝い マスターは彼女の一日のスケジュールを勝手に組んでいた。

「ここで一緒にすればいいのに。ほら、オレ達だって宿題持ってきたんだよ。」

と言っても剛史と一護は手ぶらだが。

聞こえないふりをしてカウンターに戻るマスター その背に一斉に恨めしい目を向ける。

「ジョージは厳しいなぁ…。」
「すっかり父親気取りだよ。」
「箱入りにする気だな。」
「かわいそうに***ちゃん。」

カウンターまで聞こえるように話すリュウ兄、オレと剛史、理人。そして、

「呆れてモノが言えねー…。」

ため息をつき天井を見上げる一護。

コイツの横顔を見ながら昨日の様子を思い出す。

***を誘っていたようだったが…ホントに出かけたのかな。

「***に話があったけど、出直すか。」

八田青果店の手伝いを抜けて来ていたリュウ兄は ***が降りてこないと聞いて早々に腰を上げた。

「話って?」

「皆で海とか行かねーかなって。夏休みなんてあっという間だろ、楽しい思い出作ってやりてーじゃん。」

「あー、いいね。」


兄らしいひと言にオレ達感心したというか。


「絶対喜ぶよ!声掛けよ!」


剛史は頷き理人は立ち上がり賛同する。オレももちろん…だけど、


「どした一護。」


一護が一人難しい顔をしていた。明らかに盛り上がるオレ達と反対にサエない顔をしているんだ。


「…あのさ。」


パタッと漫画を閉じてリュウ兄を見上げオレ達ひとりひとりと目を合わせる。そして、


「この際だから言うけど。」


「なんだ?」


「俺、***に惚れたんだよな。」


「え?」


え…


「皆で出かけるっつーのは全然。だけど俺抜きとかアイツと二人だけとかさ、そういうのやめて欲しい。俺 機嫌悪くなっちゃうから。」


なっちゃう…って、可愛らしく言ったつもりだろうが、オレ達からすればグサッとなにかに刺されたような。


「…え、マジな話か?」


固まってしまうなか、唯一剛史が身を乗り出す。一護は無言で大きく頷いた。


「もう告ったし。」


クロフネで…リュウ兄に理人、剛史にオレは、


「えーー!!」


一護の揺るぎない告白に雷で打たれたような。


・・・・


「返事待ち。落としにかかるとこっつーか。」


「ハハ…。」


リュウ兄は頬をひきつらせている。理人は手で口を覆い、剛史もオレもあんぐり口が開いた。


オレ達の様子に一護はフッと笑う。そして、


「俺、落ちちゃったかも。」


落ちちゃったじゃないよ、しかも、かもってなんだ、かもって!


どこか照れくさそうに笑う一護にオレ達は腰抜かすほど驚いた。


「お前…初だろ…。」


剛史の呟きが全て…。そう、コイツがマジで恋に落ちたことが初なんだ。


一護はとにかくモテる。特別目立とうとしていないのに、顔もいいしスタイルもいいから自然と視線を集めるんだ。自分からいかなくても相手が寄ってきちゃうんだよな。


そんなコイツの女遍歴はまぁ派手で。取っ替え引っ替えという言葉がピッタリというか、軽率に付き合って無理だと思えば速攻切るを繰り返す。

そんなだから遊び人と思われることも多い。実際は、好きでもない女とダラダラ付き合ってられないという面倒くさがり屋なだけなんだけど、

そんな一護が…惚れたって?告白したって??

「ハハ…。」

こんなこと今まで無かっただろーー!

「***はオレ達の大事な可愛い幼なじみだぞぉ…。」

リュウ兄は一護のこの遍歴が引っかかっているんだろう。釘を刺すように聞いた。

「不純な理由じゃねーよな…?」

いや、リュウ兄だって分かってるんだ、遊び目的での交際数じゃないって。

だけど心配なんだよな、だって彼女はこの夏しかいない。一番後腐れない関係でいられるわけだから…。

「不純?不純ってなに。」

一護は眉間にシワを寄せる。

「だ、だからひと夏だけの…。そ、そんなんだったら許さねーぞぉ??」

声裏返ってるし…。顔真っ赤なリュウ兄 小刻みに頷く理人 

「…。」

目を合わせる剛史とオレ…。

気まずい空気に一護は『ああ…』と鼻で笑う。そして、

「不純ね…。じゃ聞くけどさ。」

マジな顔をし、言った。

「リュウ兄はさ、好きな女の裸見たくねーの。」

「え。」

「服脱いだらどんなんだろうとか、思わないの?」

オレ達まさか一護に論破されるとは…思ってもいなかった。


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