香港いる友だちに愛読書をあげようかと考えている。
そこでスーツケースに詰めてあった本を取り出したら、ちょっと臭い。カビはじめているのだろう。
早速、ベランダに出して陰干し。
いろいろな書類も出てきて、それを再整理していたら名刺が出てきた。
木を薄くスライスして作っためずらしい名刺だ。ずっと以前に偶然日本であったフォトグラファーのものだ。
繋がりは、龍村監督がもうけた天川の神社復興の集まりでだった。友だちに誘われていった。たまたま同じ宿に泊まっていて、広間での朝食をご一緒した。
そして、びっくりすることにその数日後、両国国技館のマス席に座っていたら、また前の方にいらっしゃった。
恐ろしや偶然の一致!(河合隼雄先生も書かれていたが、この偶然の一致を話し出すと止まらないので自粛している。)
国技館の後、近くのバーでご一緒した。そのときに写真集とその名刺をいただいたのだった。お話をすると、自分とは違うぜんぜん違う視覚的に厚みのある世界を表現していて、さすが写真家だと思った記憶がある。
ほんと自分は目でいろいろなものを見ているようで、な〜んも見ていないことに気づかされた。同じ世界にいるようで、皆それぞれに違う世界に住んでいることを自覚させられる瞬間だった。こんな出会いはたかが一回でもとても貴重である。
だんだん思い出してきた。
いつのことだったろうと思ってネットで調べたら、2008年11月のことだ。もうそんなに前の出来事なのだ。
しかし、その名刺に書かれているサイトはすでになくて、さらに調べているうちに6年ほど前になくなられていたのだった。命日は来月はじめだ。ちょっとメイルしようかと考えていたところで至極残念。
数年前にもむかしの同僚の顔をふと思い出してネットで調べたらその彼も亡くなっていた。もしかしたら死者たちに呼ばれているんかも。ドキドキ。(*゚▽゚*)
よき来世を迎えられていることをお祈りしたい。