早朝の散歩。6時半には日がのぼり始めるが、すでに空気は生ぬるく、爽やかさはない。散歩の醍醐味は半減する。
そうだ。もうすぐあの現象がやってくる。
専門家は「太陽の垂直現象」と呼ぶらしい。
もっとかっこいいネーミングを考えたいもんだね。
要するに、太陽が頭の真上に来て、自分の影が消えるというやつ。これは道路で使うコーンだが、こんな感じになる(他ブログより拝借)。影がないw
この時期、垂直から照りつける日光はまじ暑いので、15分以上歩くとめまいがしてくる。30分になると命に危険を感じるほどだ。
戸外で仕事している人は大変だろう。ほんと命懸け。日本人のように気力で頑張ろうなんて無理しちゃダメだ。
むかしは農民がほとんどだったタイ人の絶対無理をしない、怠け者癖はこのあたりから来ているのではないだろうかと想像する。
なんせ日傘を持っていてもアスファルトの道が焼けて照り返しがあり、歩くと暑くて大変だ(この点は日本も同じだろう)。よく極暑で溶けたタイヤとかニュースに出てくる。原則お昼はぼくも外は歩かない。
まあこれはまだ一ヶ月ほど先のことなのだが、太陽が高い位置に上がっていくため、すでに我が家のベランダへの日の差し込みは逆に少なくなって、少し暑さが和らいでいる。
昨年のバンコクビズの記事(以下を参照のこと)によると、バンコク(ここはバンコクから200キロほど南下したホアヒンだが)の「太陽垂直現象」は4月27日と8月16日に起こったようだ。
今年のタイ正月休みは4月13日から17日で、まさにこの極暑の時期から逃げるためのささやかな休日である。
この「太陽の垂直現象」は海水を蒸発させ、それが雨となって大地に戻ってくる。これがアジアの西にあるインドあたりからはじまり東の日本にいたるアジアのモンスーン(雨期)である。開始のタイミングは5月はじめだ。
すでに風向だけをみると、海側から内陸に湿った空気が吹き込むんでくるモンスーンの予兆が出ている。
アジアの気候は、この年で一番暑い、極暑の時期に、動物植物微少生物を極暑から守るように慈雨をふらす。モンスーン。うまくできている。自然は巧妙だ。
なおこの「太陽の垂直現象」はあのハワイでも起こっている。年2回。彼らはラハイナヌーンといっているそうだ。ちなみにラハイナとは残酷な太陽という意味らしい。言い得て妙である。
記事:
国立天文研究所は、バンコクで2022年4月27日午後12時16分に、太陽が真上を通過する「太陽の垂直現象」が起こると発表。太陽が真上に来るために影が消える状態になる。
タイは、4月から5月にかけて太陽が垂直な軌道上を周回するため、2022年4月4日の南部ヤラー県ベトンから始まり、北上して5月22日には北部チェンライ県メーサイで太陽が真上に位置する。
なお、この天文現象は年に2回あり、次回はバンコクで2022年8月16日午後12時22分頃に起こるという。
(2022年3月26日=バンコクビズ)

