先週から少しずつ読んでいた、上橋菜穂子さんの「鹿の王」。
読み終わったのですが、
物語の余韻がいつまでも漂っています。。。
ああ、この感覚をそのまま文章にできたらいいのに~。
「鹿の王」は2015年の本屋大賞を受賞した作品。
あらすじならぬ、PV(!)があったので貼っておきますね。
少し前に綾瀬はるかさん主演でドラマ化された「精霊の守り人」で、
著者の上橋さんを知っている方も多いかな?
上橋さんの肩書きは児童文学作家ですが、
「精霊の守り人」から始まる「守り人」シリーズや「獣の奏者」・・・
どれも人生で出会えて良かったと思える傑作&名作です。
子供にも読ませたいし、大人にもぜひ読んで欲しい!
"児童文学"、"ファンタジー"というラベルによって読まない人がいるとしたら
ものすごーーーく勿体ない
と声を大にして言いたい。
まるでその世界が本当に存在するかのような緻密な設定。
上橋さんは文化人類学者でもあるので、
物語の骨組みとなる世界の構成が緻密で現実的なのでしょうね。
壮大で深遠なテーマ。
それでいて、絡み合う謎が紐解かれていくサスペンスな展開に
つい手が止まらなくなる作品ばかりです!
(ハードカバーを持ち歩いて、ヒマさえあれば読み進めましたよw)
そして、どの作品も自然や生命への畏敬の念や賛美が感じられます。
とても美しいんですよね。
.
ただキラキラとした美しさではなく、厳しさや闇も内包した力強い美しさ。
.
人間はとても小さく時に愚かだけど、確かにこの自然の一部であり、
翻弄されながらも懸命に生きる姿が愛おしむように描かれています。
どうしようもない矛盾や葛藤が繊細に描かれていて、
悲しくもあるんだけど、とても温かく胸に響く。
.
上橋さんの作品を手にする時はいつも、
生命の厳しさと美しさに触れるちょっとした覚悟をもって、
その物語の扉を開きます
読む人の年齢や立場や人生経験によって、
響くところがまた変わってくるんだろうな。
・・・ところで、映画や本や漫画、何かの作品について書くとき、
色んなスタイルがあると思うのですけど。
私の場合、作品を俯瞰的に見て分析するというよりは、
物語の中に入り込んで感応したことを中心に書くスタイルみたい。
自然とアツくなってしまいます。笑
とにもかくにも、とてもおすすめの作品です!






