色の無い世界 5


先輩の待つ居酒屋に向かった。


時刻は夜の7時30分。


約束の時間は8時前なので少し早くついてしまった。


先に入り今日は何から話そうか考える。


私にとって自分のことを話すのはすごく大変なことだった。


タバコに火をつけ、今までのことをふりかえる。


すこし思い出してはため息と共に煙を吐き出す。


まだタバコも半分になったころ、携帯がなった。



色の無い世界 4


平凡な苦しみは理解されない。 


どんなに頑張りたくてもどんなに我慢しても。


その苦しみを話しても理解されない。


だけど頑張りたい。普通になりたい。


私はむかしお世話になった職場の先輩に相談することにした。


何故こうなってしまったのか、自分は普通になれるのか?


そのヒントがわかるかもしれない。


色のある世界をもう一度みたいから・・・。

色の無い世界 3


生きるために必要なものは何だろう?


私には手も足もある。


目も見えるし耳も聞こえる。


でも足りない。


分かっているのは足りないのは体じゃない。


きっと心の大事な部分を失くしてしまったということ。


それが、二十年もかかって分かった事だった。


永い永い時間をかけて苦しんでも答えはまだ


手の中には無い。