【万能鑑定士Qと特等添乗員α】 | まもちゃんのブログ

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現在、万能鑑定士Qが映画で公開中です。この作品の原作はライトノベルです。しかし、この本はライトノベルとして扱われていない様に見えます。あまりにもできが良いため、一部のコアなファンでは無く、一般的な人々に読んでもらいたい。その為、ライトノベルとしてでは無く、一般の書籍の様にプロデュースされているのではないかと思われます。

映画化されたのも広く人々から支持される内容であるとされたからでは無いかと思われます。

実はこの万能鑑定士Qには姉妹作があります。それは特等添乗員αです。Qはクイーン、αは最上を意味します。この2つの作品は同じ現代世界を舞台としていますので、二人の探偵が相見えます。

未だ全作を読んでいないのですが、特等添乗員αには第一巻から万能鑑定士Q【凛田莉子】は登場します。これは最初に刊行されたのが万能鑑定士Qで、特等添乗員αは後からの刊行だからだと思います。やはり探偵達が相見えるのは面白いです。

2人の探偵はどちらも女性、そして職業は探偵ではありません。しかし、二人共悪人の犯罪を解決するやはり現代の探偵です。確かに、現代人ならみな知っていますが、本物の探偵は浮気調査や迷子の猫探し等を生業としており、間違っても、殺人事件等解決しません。

最近は殺人事件の起きないミステリーが多いのが特徴です。確かに、ミステリーは殺人事件が無くても成立します。事件は殺人だけでは無いからです。それに殺人事件のミステリーは既にほとんどネタが出尽くしたのかもしれません。

そう言い忘れました。特等添乗員αの探偵は【浅倉絢奈】です。

この二人は実は全く性格が違います。人としての性格では無いです。才能の性格が違うのです。

万能鑑定士Q【凛田莉子】はロジカルシンキング(垂直思考)にたけ、特等添乗員α【浅倉絢奈】はラテラルシンキング(水平思考)が得意です。

実は昨日、特等添乗員αを読み終えたばかりなので、今日はラテラルシンキングの【浅倉絢奈】の事を書きたいと思います。

一般受けするのは万能鑑定士Qの【凛田莉子】です。何故ならロジカルシンキングこそ物事の考え方の基本であり、王道だからです。一方ラテラルシンキングの特等添乗員αの【浅倉絢奈】は異端です。

しかし、私は特等添乗員αの【浅倉絢奈】の方に感情移入します。【凛田莉子】は人として独立しています。やはり正当派は強い人なのです。しかし、【浅倉絢奈】は人としてもろい処があります。その為か、【凛田莉子】はなかなか恋人との仲が進展しませんが、【浅倉絢奈】はいきなり第一巻で恋人との仲が成立します。人として弱い【浅倉絢奈】には支える人が必要なのです。人間身があるのは【浅倉絢奈】の様に思えます。

特等添乗員αはラテラルシンキングユーザーの心の闇を良く描いています。ラテラルシンキングに長けた人間が陥る感情を良く表しているのです。

この作品で主人公はラテラルシンキングをチートな手法、【チート=ずるい】と言われ傷つきます。確かにラテラルシンキングを使う人間は周りからずるい、インチキと評される事が多いのです。又、ロジカルシンキングユーザーに比べ、圧倒的に人数が少ない、ラテラルシンキングユーザーには仲間がいない事が多いのも事実です。何故ずるいと言われるのか?それはラテラルシンキングは本人以外、とても理解しずらいのです。そして、ラテラルシンキングを知らない人にとって、ラテラルシンキングユーザーはずるい、インチキとしか映らないのです。ラテラルシンキングも立派な思考法であり、ロジカルシンキングとは別の論理により思考します。しかし、論理的で無いと見なされると、それはずるい事、インチキな事にしか思われないのです。

この作品では描かれていないのですが、ラテラルシンキングユーザーもロジカルシンキングユーザーをずるい人間だと思う事が多いのです。優秀なラテラルシンキングユーザーは優秀なロジカルシンキングユーザーから疎まれる事が多いのです。何故ならラテラルシンキングユーザーの方が早く問題解決する事が多く、先を越されたロジカルシンキングユーザー(ほとんどの場合、かなり大勢です)はラテラルシンキングユーザーを憎むのです。そしてロジカルシンキングユーザーが行う事は、ラテラルシンキングユーザーを陥れ、あるいは追放するものです。この事はこの作品にも記載があります、官庁や一流企業の中枢でラテラルシンキングを行うと、必ず、孤立します。そして、ラテラルシンキングユーザーはロジカルシンキングユーザーをずるい人間と見ます。しかも、ラテラルシンキングユーザーは大抵孤立しています。同じ仲間がいないからです。その後、陥れられたり、追放されたラテラルシンキングユーザーは犯罪者となったり、犯罪者では無くとも悪人になったりします。ラテラルシンキングを使って。

ラテラルシンキングは多くの有利な点もありますが、ラテラルシンキングのみに頼って考えない方が良いです。ある意味、ラテラルシンキングユーザーにとって、ロジカルシンキングを学ぶ事は必須です。ラテラルシンキングの内容をロジカルに説明出来ないと周りの理解が得られないのです。又、絶えず、ラテラルシンキングを行うと、周りから行き当たりばったりの人間と見なされます。ラテラルシンキングはひらめきなのですから。。。普段はロジカルシンキングを行い、必要に応じてラテラルシンキングを行う。特等添乗員αでも描かれていますが、スイッチを切り替えて使い分けるのです。

ラテラルシンキングユーザーは数が少ないのが特徴です。だからこそ、ラテラルシンキングユーザーには仲間が必要なのです。理解してくれる人、それは優秀なロジカルシンキングユーザーが適切です。何故なら、優秀なロジカルシンキングユーザーは以外と多く、ラテラルシンキングユーザーの仲間を見つけるより簡単です。なにより、ロジカルシンキングユーザーに理解してもらえれば、周りのロジカルシンキングユーザー全員に理解してもらえるのです。

ラテラルシンキングユーザーはロジカルシンキングユーザーの方が頭が良い事を認めなければなりません。頭が良いという事は論理的な事に長けている事でもあり、論理的な事とはロジカルシンキングなのです。どんなに人より早く難題を解決できても、それでも頭が良いのはロジカルシンキングユーザーの方なのです。この事を学び、ロジカルシンキングを学ぶ事がラテラルシンキングユーザーの成功への道です。いや、全うな人生を生きるすべといった方が良いでしょう。

ラテラルシンキングが何故成立するのか?ラテラルシンキングはひらめきです。関係ない事象を関連づけて結論を出します。これが成立するのはこの世界には相関性があるからです。相関性とは、違う事象に共通点がある事です。判りやすい例ですと、物理の世界が数学の数式で示される事です。電気のトランジスター、抵抗やコンデンサーの性質は微分方程式と全く同じ性質を持ちます。

最後にラテラルシンキングの弱点を言います。ラテラルシンキングは相関性を用いた思考法です。しかし、この世の中には相関性の無い事象も存在します。だから、ロジカルシンキングでないと解決しない事も存在するという事です。

現在は科学の世界です。科学とは世の中の事象を論理的に説明し、再現性のある事とする事です。ラテラルシンキングも立派な科学ですが、ロジカルに内容を説明しないと非科学、インチキと見なされる恐れがあります。つくづく、ラテラルシンキングユーザーはロジカルシンキングを学んで下さい。それがラテラルシンキングユーザーにとって最も重要な事です。

以上