少し変な問いかもしれません。
私たちはいつも意味を探しています。
この出来事にはどんな意味があるのだろう。
なぜこんなことが起きたのだろう。
この出会いは何のためだろう。
私は何を学ばなければならないのだろう。
人生の目的は何だろう。
意味が見つかると安心します。
理由がわかると納得します。
だから私たちは無意識のうちに、出来事に意味を与え続けています。
けれど、ふと思ったのです。
もし人生が、私たちが考えているほど意味を必要としていなかったらどうだろう。
もちろん無意味な人生という話ではありません。
そうではなく、
私たちが必死に探している「説明」がなかったとしても、人生はそのまま流れているのではないかということです。
空を見上げる。
雲が流れている。
そこに意味はあるでしょうか。
海を見る。
波が揺れている。
そこに理由はあるでしょうか。
風が吹く。
鳥が鳴く。
焚き火の炎が揺れる。
ただ起きています。
ただ現れています。
ただそうなっています。
不思議なのは、
私たちは自然には意味を求めないのに、自分の人生には意味を求めることです。
失敗した。
意味は何だろう。
病気になった。
意味は何だろう。
別れた。
意味は何だろう。
そして意味が見つからないと苦しくなります。
けれど本当に苦しんでいるのは、
出来事そのものなのでしょうか。
それとも、
意味がわからないことなのでしょうか。
考えてみると、
人生の苦しみの多くは、起きたことではなく、
起きたことをどう理解するかによって生まれています。
例えば雨が降る。
それだけならただの雨です。
ところが思考は言います。
せっかくの予定が台無しだ。
ついていない。
最悪だ。
すると苦しみが生まれます。
人生も同じなのかもしれません。
出会いも。
別れも。
成功も。
失敗も。
老いも。
変化も。
ただ起きています。
ところが私たちは、
それを物語にします。
意味をつけます。
評価します。
分析します。
そして気づけば、
起きている人生よりも、
頭の中で作った人生を生き始めます。
今ここに座っている。
コーヒーの香りがする。
風が頬をなでる。
鳥の声が聞こえる。
その瞬間には問題はありません。
問題は、
この先どうなるのだろう。
これでいいのだろうか。
もっと良くならなければ。
という物語が始まった時に生まれます。
もちろん思考が悪いわけではありません。
計画も必要です。
準備も必要です。
仕事もあります。
社会もあります。
けれど、
思考が作る物語を現実そのものだと思い始めると、
私たちは常に何か足りない状態になります。
もっと安心したい。
もっと成功したい。
もっと認められたい。
もっと目覚めたい。
そして不思議なことに、
その「もっと」は終わりません。
なぜなら、
物語は常に続きを作るからです。
そこで少しだけ立ち止まってみます。
今この瞬間、
本当に足りないものは何でしょう。
未来ではなく。
昨日でもなく。
人生全体でもなく。
今です。
何が不足しているでしょう。
この問いを静かに見つめていくと、
意外なことに気づきます。
私たちは人生を生きているつもりで、
実は人生について考えている時間の方が長いのかもしれません。
人生そのものより、
人生という物語を生きている。
だから安心を探しても見つからないのかもしれません。
安心は未来にはありません。
説明の中にもありません。
意味の中にもありません。
安心とは、
意味が見つかった時に現れるものではなく、
意味を探し続ける力がふっと緩んだ時に現れるものなのかもしれません。
風は理由なく吹きます。
波は理由なく揺れます。
鳥は理由なく鳴きます。
そして私たちもまた、
理由なく今ここに在るのかもしれません。
もし人生の意味を見つけることが目的ではなく、
今という瞬間を取りこぼさないことが大切だとしたら。
もし答えを手に入れることではなく、
問いを少し手放すことが自由だとしたら。
もし何かになることではなく、
すでに在るものに気づくことが目覚めだとしたら。
人生はまったく違って見えてくるかもしれません。
もしかすると、
私たちが本当に求めているのは、
人生の意味ではなく、
人生を重くしないことなのかもしれません。
波は今日も揺れています。
風は今日も吹いています。
空には雲が流れています。
それで十分なのかもしれません。
お知らせ
このたび、約5年ぶりに Humanity Team HOKKAIDO の活動を再開することになりました。
REONEの活動の一つとして、学びや気づきを共有したり、語り合ったりする場を少しずつ育てていこうと思っています。当面、札幌、小樽で開催予定です。
何かを教える場というよりも、それぞれの体験や感じていることを安心して分かち合える場になれば嬉しいです。
REONE ─ 波は揺れる。海はひとつ。
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👉 t.yama.vs@gmail.com