スッチーだった頃 3 | 「真面目にふざけて、ふざけて真面目に』 真面目なゆうき先生の妄想シリーズ紹介

「真面目にふざけて、ふざけて真面目に』 真面目なゆうき先生の妄想シリーズ紹介

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3.モックアップでの訓練

 教室で習った航空理論などはすっかり忘れてしまいましたが、
今も覚えているのはやはり実施訓練です。
訓練中に太った理由をもうひとつ思い出しました。

機内での食事サービスの訓練は、モックアップという飛行機の機内と
まったく同じに造られた施設でするのです。 
その時は訓練生が交代でお客さん役をするわけです。
で、ですね。 なんと実際にファーストクラスの食事が出され、
お客さん役の訓練生はその食事を食べることができたのです。

当時のファーストクラスの食事は、食前酒 (アペリティフと言います。
当然ながら訓練ではお酒は飲ませてはもらえませんでしたが)、
オードブル、スープ、メインディッシュ (ビーフ・チキンなどを選択できます)、
チーズ・フルーツ・デザート 、食後の飲み物 (コーヒーまたは紅茶)、
食後酒も用意されていました。

ファーストクラスの食事は、それはそれは豪華でした。
外国人のVIPもお迎えしますから、オードブルやチーズは、マザーユウキも
ほとんど見たことのないような食材や種類が用意されていました。
特にチーズは、種類が豊富でしたが、カビがはえたようなブルーチーズは、
見た目といい、臭いといい、いかに食いしんぼうのマザーユウキと言え、
とても好きにはなれませんでしたけど。

訓練の時は、現役パーサーやアシスタントパーサーが教えに来てくれます。 
マザーユウキは、その時教えてもらったアシスタントパーサーと
その後フライトで一緒になったことがあるのですが、(毎回クルーは変わりますが、
便数も多いですし、知ったクルーと一緒になる確率はそう高くはありません)
彼はしっかりマザーユウキを覚えていました。

「君は一番前でよく食べていたなあ」

太るはずです。