健康な脳は健康的な食事と頭脳のエクササイズで保つことができます。年をとれば認知機能は衰えるものだと思うかも知れませんが、加齢だけで必ずそうなるわけではありません。いつまでもしっかりとした脳を保つために、ライフスタイル上の要因が大きく関わっていることを理解して集中力を高めましょう。
生涯学習
研究によると、教育水準の高い人のほうが後年になっても精神面の機能を良好な状態で維持する傾向があるそうです。脳の健康を考えるなら、博士号取得を目指すべきかというと、そんなことはありません。結果と結論をよく読むと、学歴が高いかどうかよりも、何かを学ぶということを習慣にしているかどうかのほうが精神機能に深く関連していると記載されています。
博士号を持っている人は仕事柄、頭脳を盛んに使っているのでしょう。それでも、認知機能を考えるなら、新しい活動やスキルに挑戦するほうが有効です。例えば、工学や数学の研究職にある人でも、1日の間には慣れた手順で反復する仕事もあるはずです。普段は縁のなさそうな日曜大工教室に行ったり、バー ドウォッチングをしたり、といった活動こそ、そんな人たちの精神面によい刺激となります。
年を重ねても学び続ける人は、頭も心もアクティブです。脳をしっかりと働かせることで、脳細胞間の連携が促進され、活発な細胞を保つことができます。
五感を駆使する
おいしそうな料理や特定の香水の匂いが漂ってきたときに、過去の思い出がふっとよみがえるという経験をしたことはありませんか。新しいことを学ぶときも、人生で起こりうる様々な経験も、五感でとらえたことは記憶に残りやすく、思い出しやすくなります。
ある研究では、嗅覚と組み合わせると記憶が持続することが示されています。新しい情報が入ってくるときにマインドフルでいることが鍵とも言えるでしょう。何気ない日常生活の中でも、今の瞬間に体験していることに意識を向けてみてください。例えば、帰宅したときの空気の感じ、鍵の金属的な手触り、キッチンカウンターの上に置いたときの音などを五感で記憶しておけば、鍵をどこに置いたか忘れることはなくなります。
脳を賢く使う
鍵はできればいつも同じ場所に置いたほうがよいかも知れません。そうすれば、脳を別のことに使う余裕が生まれます。カレンダーにスケジュールを書いたり、用件をメモに書き留めたり、といった作業はできればやりたくない、と思う人はいらっしゃるでしょう。でも、単純な仕事から脳を開放すると、複雑な思考をしたり自由に思考を広げたりしやすくなります。鍵はお仕事用のかばんの内ポケットの中、と決めておけば、いつも必ずそこにあるという安心感も生まれます。また、用事をカレンダーかスケジュール帳に書き込んだあとは、それで自由になった脳領域を他の何かに向けることができます。
一度にひとつのことに集中する
誰もがマルチタスクを求められる時代になっていますが、雑多なタスクに圧倒されることもあるものです。やろうとしていることに直接必要でない要素はできる限り排除して、完遂するよう努めましょう。携帯電話をオフにするか隣室に置く、今から30分間は目の前の仕事に集中して、その後5分間休憩する、といったように、メリハリをつけるのです。電話やコンピューターの設定を変えて、eメールやテキストメッセージ、通知のポップアップを表示しないようにするのも一案です。通知音が必要な場合は、なるべくシンプルで短い、思考の邪魔にならないものを選ぶとよいでしょう。こういったちょっとした工夫が、集中力を高め、生産性を上げることにつながります。雑音や雑念に気がそれることの多い現代では、これもひとつのスキルと言えます。
