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読書っていいですよね

世の中、いろんな本がありますよね。本を読んでいるとき、私は無常の喜びを感じます。本はどこでも持っていけるので、天気の良いには、日がな近くの公園のベンチで本を読んでいたりします。このブログでは、日々、本を読んで新たに知ったこと、感じたことを書いています。

 毎日、暑い日が続きますね。さすがにこう暑いと食欲も失せてきますが、夏バテに打ち勝つためにも、しっかり食べなければと思う今日この頃です。

 こういう時は、世界中の変わった?食べ物の本でも読んで、食欲を呼び覚まそうと、「食客旅行」(玉村豊男)という本を読みました。1996年初版の、やや古い本ですが、世界中の面白い食べ物を食べ歩いた著者が、旅行のエピソードと一緒に食べ物について、エッセー形式で語る、「食べ歩記」です。

 私は、個人的には日本の食生活は、世界最高水準であると思っている人間ではあります。海外に1ヶ月も行っていると、間違いなく日本に帰って、ご飯、味噌汁、うどん、刺身が食べたくなります。
 以前、仕事で1ヶ月、シカゴに行っていたときは、毎日ジャンクな感じの食事が多く、最初こそ喜んで食べていましたが、2週間目ぐらいには、もう勘弁して欲しいと思いました・・・。隣の同僚の米国人は私と同じものをぺろっと食べた後に、なんとも言えず甘そうなケーキなど、美味しそうにほうばっています。恐ろしい話です。こいつには絶対にかなわないと、大きな敗北感に襲われました・・・。

 そんな私ですが、この本に出てくる、世界中の様々な料理は、非常に美味しそうだと思いました。
 順不同でフランス、ドイツ、イタリア、アメリカ、トルコ、中国、タイ、ベトナム、インドなど、著者は様々な国を訪ね、その国での食事の思い出を回想しています。ちょっと古い本なので、ソ連、東ドイツ等の話も入っているのが、また面白いところです。
 また、文章は非常に軽快で読みやすく、リラックスして読むにはもってこいの本だと思います。

 私が印象に残った料理を3つあげると、中国雲南省の気鍋、香港の衛生鍋、パリのシャコでしょうか。私はもともと、鍋好きなので、3つの内の2つが鍋料理です。

 中国雲南省の気鍋というのは、変わった鍋です。陶器の鍋らしいですが、フタを開けると「鍋の底の真ん中あたりから、ニョキッと穴の開いた筒が一本出ている。」そうです。(※1) 
 著者は、鶏を調理する場合の例をあげて、具体的に気鍋の使い方を説明しています。 それによると、まず普通の鍋でお湯を沸かし、その上にこの気鍋を置きます。気鍋の中には、鶏のぶつ切りを入れておきます。しばらくすると、下においた鍋の蒸気が気鍋に入り、気鍋の中で鶏が蒸されて、蒸し鶏の出来上がりです。同時に、蒸気が凝結し、鶏のだしがタップリと出たスープができるそうです。蒸し鶏もスープも相当美味しいようですが、蒸し上がるまでに3時間程度はかかるそうなので、実際に調理するのは結構大変そうですね。でも食べてみたいですね。
 気鍋は、手に入りそうにないので、食べるためには、はるばる雲南省まで行くしかないのでしょうか。いや、この日本ですから、きっと何処かのお店で食べることができますよね。

 香港の衛生鍋は、中華風の鍋ですが、羊肉、魚の切身、豚の内臓・舌、豆腐、野菜などをごっちゃにして、鍋で煮て、薬味のきいたタレで食べる料理だそうです。
 まずは、鍋に卵を入れてかき混ぜ、油を注いで、煮立てた上で、具をサッと茹でながら食べるとか・・・。
 嗚呼、なんて美味しそうなんでしょうか。なんでもごっちゃにして、食べるというのが私の好みにあっていて、おおいに惹かれました。しかもこれなら材料さえ手に入れれば、自宅でも作れそうではないですか!今後是非、挑戦してみたいと思います。が、私の場合、思い立ってから、実行に移すまでが長いのですが・・・。

 パリのシャコは、お寿司屋さんでよく見かける、あのシャコです。著者によれば、フランスでは「海のセミ」と呼ばれているとか。
 シャコを強火でソテーして、エビの殻とミソを叩き潰してつくったソースをかけて食べるそうです。うーん、たまらない感じがしますね。熱いうちに食べれば、本当に美味しそうですね。

 また、これはさすがに、美味しそうと思ったわけではないですが、ラクダとゾウの料理の話も出ています。
 ラクダ料理は中国の古都、酒泉での話です。ラクダの掌の煮込み料理だそうです。なかなか滋味があり美味しいとか。
 ゾウ料理は、中国雲南省の省都、昆明の話です。ラクダもゾウも中国の話です。さすがは世界に冠たる中華料理、料理して食べられないものはないという感じですね。よくいわれますが、四足で食べられないものは机ぐらいのものでしょうか。
 著者がこの時食べたゾウ料理は、いろんな野菜にスライスしたゾウの鼻を一緒に煮込んだ料理だそうです。一見、どこにゾウの鼻が入っているかわからないぐらい、薄くスライスしてあり、探すのに苦労したそうです。ゾウの鼻自体には、あまり味がなく、さほどおいしいものではないとか・・・。


 何れにしてもこの暑い夏、ラクダやゾウまで食べる気力はないですが、できるだけ色々なものを食べて、なんとか乗り切りたいですね。

 ちなみに東南アジアの料理に興味がある方であれば、「東南アジアの日常茶飯」(前川健一郎著/弘文堂)という本も面白いとおもいます。東南アジア各国の台所の道具から、調味料、米や麺類の違いなど、様々な内容がまとめられています。
 
 以前、ミャンマーの小説を読んでいるときに(当然、邦訳ですが)、小説の中に頻繁に出てくる、魚醤、蝦醤のことが詳しく知りたくなり手に取りました。読んでみると、それ以外の内容も非常に興味深いものでした。
 特に各国における食事の仕方・テーブルマナーの違いを解説した章などは、その背景まで解説されていて非常に面白いです。
 もっともこちらも初版は平成元年と結構古いので、現在でも通用するかどうかは不明ですが・・・。食事の習慣、テーブルマナーなどはそう変わるものではないですよね。

(※1)「食客旅行」 (玉村豊男/中公文庫)

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