ちょっと新しい観点での記事作成をしてみます。
流行しているものをその理由を自分なりに分析したり、あれやこれや書きます。
「流行」がもしかしたら何か作品の元になるかもしれません。そんな気がして書き出してみました。
なんとなくですけど、自分の幼少期と比べても万人共通でブームになるものが少なくなってきて、
むしろ、どこにアンテナ張るかで大きく変わるようになったというか。
全然流行りに触れる機会が無くなってしまったり…、
当たり前に思ってたものが実はちょっとした流行りになったり…。
ネットの影響は大きくありそうですね。
検索システムはAITによって使いやすくなりましたが、より自分の欲しい情報しか手にすることができないようにもなっています。
初回は特にインターネット界隈で流行っているものをピックアップしてみましょう。
●切り抜き動画
「あれ?最近Youtubeでやたらよく出てくるな。そんなにこの人の動画を見ていたか?」
最初はそんな感覚だったのですが、どうやら沢山の人が元動画を編集して投稿している……それがYoutube上に沢山溢れている。
なんてことが起こってました。
Youtubeの動画が「ひろゆき」さんまみれになってたのです。
ひろゆきさんというのは、日本で最初にインターネット向けの大型掲示板サイト「2ちゃんねる」を作ったことで有名な人ですね。
今は40代で、年齢から考えるとこの20年くらいの日本のインターネット界をずっと拡げてきた人間と言えるかもしれません。
なぜ、彼の動画がYoutube上に多数出現したのか?
それは、ズバリ再生されるからです!
コロナショックということもあり、Youtubeなどのネット上の手軽な娯楽プラットフォームは2020年に急拡大しました。
その中で彼はYoutubeのスーパーチャット(スパチャという略語こそキーワードです)という機能で、
Youtubeライブの配信をしつつ、有料お悩み相談みたいな形でトーク部屋を開いていたのですが、コロナ禍でみんなが息苦しい中、誰にも忖度しない彼の歯に衣着せぬ物言いと、現代版吉四六さんみたいな頓智問答がうけたため、徐々に再生回数が伸びていきました。
正しいこともテキトーなことも同時に発信する彼の喋りが、ある意味「希望にすがりつきすぎてもしょうがないな」と開き直りの空気で耳なじみが良かったのかもしれませんね。
有料になるスパチャ機能は使わず、無料で聞いてるだけの人も増えていたようです。
それが切り抜き動画に繋がったのには、実はもう一段階踏んでいます。
最初の方こそダラダラした空気感で受けてましたが、彼の動画を全編見るのは手間だったり、そこまで時間を取りにくい人もいました。
というよりも、「聞くだけだったら通しで見なくてもよくないか?」と思う人のツボに気づいたのでしょう。
彼の動画を短く切り抜いて合間合間、スキマ時間で視聴できるようにする動画が徐々に出始めます。
するとだんだん切り抜き動画の再生回数が伸び始めました。みんな10分以内とかで見れる(聞ける)方がニーズにマッチしてたんですね。
そして、ある時点を契機に一気に爆発的に切り抜き動画専門チャンネルが増えます。
彼が自身の動画の著作権を折半して動画として利用することを認めたからです。
著作権の折版…というのはつまり、元の自分の動画の切り抜き動画利用の著作権を認める代わりに、切り抜き動画の再生回数から得られたYoutube広告収入を折半しましょう。
ということです。
しかし、それでも再生回数はまだまだ伸びました。一躍ひろゆきさんが時の人になるという状況…。
少しでも再生回数稼ぎで小銭稼ぎをしたいと思う人たちが、どんどん群がり切り抜き動画が爆増したというわけです。
うーむ…これぞ言葉通りBUZZ…!(元々はbuzzとは虫が大量に集まってブンブン音が聞こえる様子です)
●切り抜きブームの生まれる背景
その後、メンタリストDaigoさんなど著名なインフルエンサーがすぐに後追いで切り抜き動画の作成を認めるなど、
Youtube界隈ではにわかにブームが発生しましたが…。
これ、実の所を言うと、すでに起こっていたことかなと思います。
※ここからは自分の意見中心です
あくまで日本に限った傾向、と断りは入れさせていただきますが…。
ITコンテンツとSNSの発展によって、現代人の時間は限りなく凝縮されるようになりました。
とにかく時短化して、作ることのできた時間には別の何かを詰め込む。
でもそうやってできた時間は細分化された時間なので、短時間であることが多いのです。「今、合わせてこれもやっとけるな」くらいの。
切り抜き動画が生まれる背景はこうした細分化された時間の活用法から生まれたのは間違いないでしょう。もちろん、インターネットが普及する前からもそういうものはありましたが、
今回の切り抜き動画が出てくる前にもYoutubeには「書籍の要約」、「映画の紹介」、はては「アニメのベストシーンチョイス(公式は少なく違法なものが多かったはずです)」。そういったものがあったと思います。
あ、映画の紹介も勝手に写真や映像使ってるものが多かったんじゃないかな…。それもアウトですよ…。
それは、まとまった時間を取ることができない中で、何となく話題の存在に触れるにはもってこいの素材だったのです。
そしてあらかじめ要点をまとめられているおかげで何となく知ることができた気分にもさせてくれる…。でも…。
●切り抜かれたということ、全体の一部でしかないということ
切り抜かれて生まれたものは二次創作にもならず、二次編集(造語です)とでも言いますか…、
あくまで元々の作り手とは無関係の視点から編集されたものではないでしょうか?
そこには決して元々の作り手の意志は入りません。それは決して作り手、表現者の真実にはなりえません。
作り手や表現者、取材元が監修し、許諾して作られたメディアコンテンツが言わば一次編集物(これも造語)として世に出ますが、
同意も裏付けもなく作られたメディアコンテンツは、作り手や表現者のすべてを損なうものになってしまいます。
その果てに生まれたものがマスゴミという蔑称とも言えるでしょう。
ですからYoutube上にあるものを視聴する時に、「これは全体像ではなく一部かもしれない」と思うようにしましょう。
※アーティスト公式のミュージックビデオとかは作品なので、これはしっかり「ある一つの全体」享受しても大丈夫
こんな「切り抜き動画」にまつわるお話を書いたらどうなるのかな?と思ったのが、今回の記事更新のきっかけでした。
もしご興味があったり、すでに作ったぜ!という方がおられたらぜひ拝見したいです。あるいは私は演劇の演出家なので、お話をもとに上演作品にしてみたいという気持ちもあります。
何か情報あれば、ぜひ知りたいなあという気持ちです。
●追記
そういえばひろゆきさんと言えば「うそはうそであると見抜ける人ないと(掲示板を使うのは)難しい」
というコメントで有名になった人でもありましたね。
でも彼のコメントに上記のテロップ、()の中身も含めてを入れたのはテレビ朝日ですよ…。
●参考ページ
・ITmedia News 見る側の知見が試される、「切り抜き動画」の未来 実際に切り抜いて改変してみた(小島信良さんの記事)
・Livedoor News ひろゆき氏の切り抜き動画が急増 ブームを巻き起こしつつある背景
https://news.livedoor.com/article/detail/20130292/
・著作権 なるほど質問箱 著作権の概要
https://pf.bunka.go.jp/chosaku/chosakuken/naruhodo/outline/4.1.html
