「リスクオフだと円高になる」という現象について、初心者向けに簡単に説明しておきます。
例えば経済不安が出たとします。
するとリスクの高い投資先から、お金を引き上げます。
リスクの高い投資先というのは、株ですね。
株から引き上げたお金はどこに回るかというと、リスクの低い投資先です。
リスクの低い投資先というのは国債です。
会社は倒産するかもしれませんが、国はなかなかつぶれませんから。
国債が買われると、国債の値段が上がります。
国債の年利は決まっているので、国債そのものの値段が上がるということは金利が低下することになります。
例えば、1,000円で買う国債に対し、50円の金利がついているとします。
1,000円で買うなら5%の金利ということです。
1,000円で買った国債は、1,050円になるということです。
これが、国債が売られて、800円で取引されるようになったとします。
800円で買っても、1050円になってくれるので、250円の金利を得られることになります。
金利が上がりましたね。
逆に、国債が買われて、1,020円で取引されるようになったとします。
1,010円で買っても、1,050円にしかなりません。
金利は40円に下がることになります。
これが、
リスクが発生すると、株が売られて、国債が買われて、金利が下がる
というしくみです。
さて、金利が為替にどう影響するかですが、金利についてちょっと考えてみましょう。
例えば、A銀行では、金利10%だったとしましょう。
この金利は、お金を預けても、お金を借りても、どちらにも同じだったとします。
普通はこんなことはありません。
預ける方はごくわずかの金利しかつかずに、借りた時にはもっと大きな金利を取られます。
でも、ちょっとここではわかりやすいように。
お金を預けた金利と、お金を借りた金利は、どちらも同じ10%だったと仮定します。
そして、A銀行のとなりにあるB銀行での金利は20%だったとします。
これも預けても、借りても、20%です。
さて、この金利の違う2つの銀行を利用したら、何ができるでしょう。
金利10%のA銀行でお金を借りて、金利20%のB銀行にお金を預ければ、その差10%を確実に儲けることができます。
こんなに簡単な投資はありません。
確実ですから。
これを日本と米国の金利の差として考えてみましょう。
米国の金利が高く、日本の金利が安いという時には、円をドルに変えれば儲けられるということになります。
円を売り、ドルを買うということで、円安になります。
ところが、リスクオフにより、米国の株が売られ、国債が買われ、米国の金利が下がるとなると、今度は、ドルを売り、円を買い、円高になります。
つまり、単純にいってしまえば、
金利が高い通貨が買われる
ということになりますね。
ちなみに、日銀の黒田さんがやっていることの中には、日本国債を日銀が積極的に買い入れるというものがあります。
日本国債が買われるので、日本の金利は下がります。そして円が売られて円安が進んだ、ということです。
もちろん為替が動く要因には、それ以外のさまざまなものもありますが、金利の動きをおさえておくことはとても大事です。