私はダンスのカップルレッスンの指導をしていた。種目はスロー・フォックス・トロット。
リーダー(男性のこと。女性はパートナーと呼ぶ)が熱心に、この時のボディはどう使って動くのか?訊ねる。
「常に反対側を意識してみて。進む方向、ボディーの向いている面、パートナー。全ての反対側でコントロールする意識。ベクトルを感じて」
「すると緊張感が生まれるでしょう?それを曲が終わるまでずっと保ち続けて下さい」
「それを意識するだけで、身体をどう使ってどう動くか考えなくても、自然に動くから」
と、私はアドバイスする。
そんな夢を見ました。
因みに私は初心者の方の指導しかした事ありません(笑)
ピアノの練習において、反対を考えるということを最近しております。
打鍵する時には離鍵を。
ペダルを踏む時には上げることを。
今までの自分の演奏表現の逆をしたらどうなるか?
などなど、反対側がどうなっているのか?に意識を向けています。
以前、記事にしました、太宰治の『人間失格』で、「罪のアント(対義語)はなんだろう?アントが分かれば罪の本質が見える筈だ」と主人公の大庭葉蔵が考えるシーンがあります。
反対を考えること=本質が分かる
ピアノでも何か見えて来るのでは?と思いました。
まだまだ、練習中ですので核心には迫っていませんが。
自分の演奏というものが、以前よりは客観的に分かり出した感覚はあります。
夢は思考を整理する為に見る、という話をよく聞きますが、あながち間違いではないなと思いました
ノクターンを弾いていて、スローフォックストロットを踊っているみたい!と気付いたんですよ。
ずっと着陸しないまま飛行しているような、緊張感の糸をずっと張っておかなければ、墜落してしまうような…。