学生の頃に『青いパパイヤの香り』というフランス映画を観ました。

ドビュッシーの《月の光》が演奏されているシーンがあったのを覚えています。

月は出て来ないけども、曲と雰囲気がよく似合っていたな…。フランス映画だからかな?


舞台は1950年ベトナムのサイゴンです。

台詞は少ないけども、それぞれのキャラクターの心情がよく描かれていて、3回しか登場しない人の気持ちまで、伝わって来ます。

部屋の外から覗いている様なカメラワーク。

小説で言うと三人称で書かれている感じです。


鍼灸治療をするシーンがあるのですが、お灸に「せんねん」と日本語が書かれていて、少し驚きました。


色彩や瑞々しさが、ドビュッシーに合います。

蟻やカエル、植物と生き物。それらをクローズアップして見せる所には、印象派→ジャポニズム→アール・ヌーヴォースタイルが感じられます。