今日、たまたまテレビを付けたら好きな映画をやっていました。

ジャッキーチェンの

「ベスト・キッド」

少年が隣りに住むおじさん(ジャッキー)にカンフーを教えてくれと頼むのですが……

ジャケットをハンガーにかける、着て、脱いで、落とし、またかける。

毎日ずっと、その繰り返しをひたすらやらされることに。

「こんなバカげたことやってられないよ!」

そりゃそうだわ。カンフー教えて欲しいのにさ。


すると、ジャケットの動作からついにカンフーを教えるジャッキー。


「日常の全てにカンフーがある。ジャケットを着る動きにも。人との接し方にも」


多分、それが一番伝えたい事で、それがカンフーだと知って欲しくて、最初からはっきりと言わなかったんでしょうね。



私は5歳からピアノを習い初めましたが、10年経っても練習曲ばかりでした。

ハノンなどは特に退屈で、「何でこんな曲弾かなきゃいけないんやろ?私はショパンとか、もっと有名で綺麗な曲をいっぱい弾きたいのに」と思いました。


それをする事にどんな意味があるか。

これをしたからこの部分が弾きやすくなった!という実感が持てたなら、もう少し練習したかもしれない。

子供の私はやる気がありませんでした。

3回通して弾いたら今日の練習は終わり。

良い曲だと思ったら、10回くらい弾く程度。


それをする意味なんて、全く考えもしなかったので、もし「子供の頃、ピアノはどんなことを習いましたか?どういう風に教わりましたか?」と聞かれたら、上手く答えられない。

唯、練習曲をやっていました、と言うでしょう。


残念なことに、私はスラスラ弾ける子でしたので、苦労をしませんでした。

トルコ行進曲を、初見で間違えずに弾き切って、皆を驚かせたことがあります。

もし、コンクールに出たりするならば、厳しい練習を経験し、行き詰まったりし、自分で考えて練習したかも知れません。

苦労は子供の内にした方が良いですね。

ピアノを弾くのは、いつでも出来る簡単な事のように思ってしまっていました。



大人になった今は、練習の意味を見出して、学ぶ楽しさに満ちています。

カンフーの様に日常の動作も、身体がどう動いているか気にとめてみると、何かしらピアノを弾く事に繋がるのではないか?



映画を見て、色々と考えさせられました。

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