誰のものでもない、自分の表現を見つけること。
それこそが私自身なのだ。

書くことは私を自由にする。
より私らしくいられるのかもしれない。

私は自分を見失なっていた時期がある。
モラハラが酷くて、いつも全否定されていた。
考えも、行動も、私自身も。
自分を主張して来るな。何も考えるな。
常に自分は最低のクソ以下だと思え、と言い聞かされていた。

そして、私が思ってもみないような事が、さも私の考えであるように言われ、やってもみない事を、私がやったようにされた。
彼らの中では、私でない私が存在していた。

私は何をするにも自信が無くなった。
それまで得意だった筈の料理すら、どんな風に味付けしたらいいか分からなくなり、
遂に何が本当の自分なのかさえ、分からなくなった。

唯一、今の職場の人達と友人だけは、そのままの自分で居させてくれた。
会社に居る時は、ちゃんと人間として扱われているような、安心感があった。
真面目に仕事をしているだけで、評価される。忙しくて残業になると、「遅くまで頑張って、仕事大変なの?無理せずに、気付けて帰りやー」と温かい言葉をかけてくれる。
だから私は、崩壊せずに生きていられたのだと思う。

今年から久々に小説を書き始めた。
ずっと探していた、自分の表現スタイルが確立できた。
それだけで、自分を取り戻せたのである。