ご挨拶
Youtubeの動画では2020年6月リリース以来半年経たずで3500回以上の再生を頂き、
多くの皆様から有難いご感想をいただいていること、感謝の念に絶えません。
ただ、
動画よりも落ち着いて発音をゆっくり勉強したい。
そんなお声も聞こえてきました。
そのため、
一単語一単語徹底的に、
ドイツ語の発音をマスターしていただけるように解説を作りました!!
毎日パソコンとテクストと睨めっこでしたが、
ようやく完成しました!!!
こちらがテキスト版「第九発音マスター」です。
なお完全無料です。無断転載もどうぞ。
どこにこだわったか?
第九が生まれた本場ドイツで実際に第九を歌っている著者が、
「実践的に感覚的にドイツ語の発音を楽しく勉強してもらいたい」
という気持ちから、
アカデミックな観点からはもちろんのこと、
「舞台ではこう発音されるべき」という
演奏者/指揮者目線でのコメントも充実させました。
第九合唱でありがちな
「Rを巻く巻かない論争」
にも僕なりの具体的なコメントを入れています。
注1
発音シートに書いたカタカナの振り仮名とは表記が異なる場合があります。
どちらも正解であり、どちらも完全ではありません。
ドイツ語の発音は、結局のところドイツ語の感覚をご自身の耳と口で磨いていただくのが最も近道です。
ご理解いただけると嬉しいです。
注2
また、全国の指導者の皆様、歌手の皆様、合唱団の皆様にお願いがございます。
もし「こう書いた方がわかりやすい」「これは間違っている」というご意見がありましたら、
恐れ入りますがご連絡をくださると幸いです。
どのアドヴァイスも喜んでお受けしたいと思います。
ご教授のほどよろしくお願いいたします。
第九上達のステップ
10年間第九を歌っている僕が考える、
マスターへの最も近い道は以下の通りです。
僕もマスターになりたくて毎日頑張っています。
一緒に頑張りましょう!
1.超初心者
とにかく、呪文みたいでいいから歌って覚える。
第九を歌う楽しさに触れる。この単語のこの音が好き!とか、
この単語がかっこいい!とか。そういった気持ちを大事にする。
2.初心者
第九を3-5回くらい舞台で歌ってきたら、
単語のひとつひとつにもう少しフォーカスを当ててドイツ語を知ってみる。
文法なども基礎を学ぶ。
第九以外のドイツ語の歌、合唱を歌ってみる。
3.初-中級者
第九を5年以上演奏。
他の声部を歌ってみる。
同じ単語の同じフレーズでも、毎演奏ごとに異なる色づかいを試してみる。
ドイツ語会話、文法にかなり詳しくなる。
ドイツ語の詩を書いてみる。
ソロの舞台でも、難しいドイツ語の歌(バッハやメンデルスゾーンなど)に挑戦する。
4.中-上級者
第九を10年以上演奏。
母音、子音のひとつひとつにこだわりを持つ。
(練習でも良いので)第九でソロを歌ってみる。
かなりドイツ語が理解、喋られるようになる。
日常的にドイツ語に触れている。
ドイツ語の詩に曲を書いてみる。
合唱指揮をしてみる。
ベートーヴェンの他の作品に触れる。
(実際に演奏/指揮/歌って知ることができるなら尚良し)
5.上級
第九のような合唱作品を自分で書いてみる(ドイツ語テクスト)
暗譜で第九を指揮できるようになる。
ピアノ版ベートーヴェンのシンフォニー(リスト編曲の二台ピアノ版など)を演奏し、理解を深める。
(オーケストラを指揮できる機会があるなら尚良し)
ネイティヴ並みにドイツ語が喋られるようになる。
今後のアップデート予定
今後のアップデートとして、
●一単語一単語発音した音声をダウンロードしていただけるようにサイトを開示します。
●本サイトの文章を印刷し配布しやすいよう、PDFにまとめてサイトに載せます。
合唱団の皆様で是非ともご活用ください。
著者紹介
吉田志門
名古屋生まれ名古屋育ちのテノール。27歳。
東京芸大卒業後渡独、ミュンヘン音大修士課程修了、
ベルリン放送合唱団を経て世界屈指のアンサンブル RIAS室内合唱団にて70年の歴史上初めての日本人となりました。
第九歴はソロはまだ三回ほどですが、合唱はたくさん経験があります。
ブランデンブルク門でのベルリンの壁崩壊30周年記念コンサート(2019年)では、
ベルリンフィルと第九を歌った唯一の日本人となりました。