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歌う前に息を鼻から吸うか、口から吸うかという議論は度々なされます。

 

 

僕個人の話を先にすると、必ず口で吸います。

何よりもイタリアでそう教え込まれたから、そう慣れてしまったのですが。

 

 

鼻から吸う派の人の意見は、

鼻から吸うとより深くリラックスできる、ということです。

(口から吸っても深くリラックスするチャンスはあると思うのだけれど・・)

 

それと僕的には「?」なのですが、

舞台上で口から吸うと口が乾燥する、ホコリを飲み込みやすい、と意見をする先生がいるとも聞きました。

 

 

 

口から吸うことの大きなメリットは、

歌の初歩的な段階において、

「喉から発語する」「舌に邪魔されずに喉からダイレクトに声が出ている」感覚を得やすいということです。

 

 

 

鼻から吸うことのデメリットは、

声がどこから発生するのかが息を吸うこととリンクしにくいということです。

 

 

鼻から吸っても、声は鼻からは生まれません。

もし声が鼻から出てきたとしたら・・それは息が漏れています。悪い意味での「マスケラ唱法」です。

びゃーっといったあの嫌な鼻声テノールの声も、

低音域で支えきれていない浅いソプラノの声も、この「マスケラ唱法」の産物です。

 

 

 

 

でも口から吸ったら、口から歌は出てきます。シンプルなのです。

そのシンプルさを追い求めてここまで練習してきました。

 

 

 

 

でも、より良い形は、

(こんな言い方をするとうさんくさい声楽教師のようですが・・)

 

 

腹から吸って、腹から出てくる歌です。

 

 

 

今まで、「とにかくたっぷり吸う」ことを第一に吸っていたのですが、

それが体の力みにつながっていることに気づきました。

 

かといって「たっぷり吸わなくても良い」という無粋な結論には至ってはならないのです。

 

 

深く強く、必要な分だけ吸う。

 

 

息が足りなくなるくらいならたっぷり吸って空気を保管しておきたい。

誰でもそう思うでしょう。

 

でも実際は、空気を節約し始めると、空気を多く取り込もうとすると、

身体は力み始めます。

 

 

 

実際のお客様を前にした演奏において身体が緊張するのは、

息を吐く時、

あるいは充分に吸っていなかったがために起きたフレーズ最後の息切れのときではなく、

 

案外、吸いすぎた時、

あるいはその吸い方に力みがあったときなのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

そして歌においては、

吸う、吐く、そしてもうひとつの隠された息の使い方があります・・

 

「止める、あるいは止まったままにしておく」という使い方です。

 

このことを説明する教師にはいまだ会ったことがない。

どんな教師でも、どうやって吸うかはそれぞれの言い方があって、

音とともにどう吐くかも誰でも言える。

 

 

でも、

「息を止める、あるいは止まったままにしておく」

という息の使い方について具体的に説明する人はあまりいないでしょう。

 

「歌のフレーズ始まりには必ず吸わないといけない」

というあたかも常識に聞こえる教え自体が、

もしかしたら「息を止める/止まったままにしておく技術」の存在を忘れさせてしまっているのでしょう。