僕は覚醒剤取締法違反で逮捕された、元教員です。









このまま寝ていたい。


疲れよりも、不安に耐えられない。


特に、上司から期待やプレッシャーがかかると、僕はそれに応えようとする。









自己犠牲をいとわない…

損な生き方だな、と思います。










覚醒剤を使用しないと、自分の本音が言えなかった。


僕は、性的アイデンティティを隠して生きることやHIVキャリアであること、本来の自分らしさを隠して人と関わってきたこと…








すべてがとても重かった。


中でも、妬みを抱える先輩には本当に苦しめられた。










真っ直ぐなところ、

感情的で衝動的なところ、

神経質なところ、

完璧主義なところ、

物事にのめりこみやすいところ、

気が弱いところ、

人からの評価を気にするところ…











全て僕にあてはまる特徴だ。


全て依存症者によく見られる特徴。











不真面目な人、素行がよくない人のほうが

依存症になりにくい気さえしている。


そもそも、不真面目になったり素行不良を起こしたりするのは去勢を張りたいからであって、

裏を返せば自分に自信がなくて投げ出したくなっているとも捉えられる。


現実逃避。











だから非行に走る人が今置かれている環境やかつて育ってきた状況によって、その問題を引き起こしているというスタンスで

最近の僕は物事を捉えている。


よくタトゥーびっしり…なんていう若者が捕まるところが報道される。










僕はタトゥーはないけど、変に憧れをもって見たりする。


強さの象徴…そう感じてしまう。


でも、ファッションでありながら身体を傷つける行為でもある。


身体の傷は心の傷を現しているのではないか?










僕は逮捕前の数カ月間、仕事を休職していた。


覚醒剤を頻繁に使うため、とかそんなのではない。


昼夜逆転もしていない。


休むと決めてまずしたことは、髪の毛をキンキンにブリーチすること。











こんな弱い自分が強くなれると思っていたのかもしれない。

見た目がいかつく変われば、今までの自分と違う自分に変身できるのでは?


長く中断していたジム通いを再開し、身体を鍛えた。











だけど、何も変わらなかった。


それどころか、状況は悪化した。


休んで1か月ぐらいすると、自分が今誰の役にも立てていないのだと、存在意義さえ疑った。









復帰したい。


だけど、今仕事復帰するとまた「カンペキと思われたい自分」が出てきて、無茶をするのは自明だ。


やっぱり自分には◯学校教員は向いていないんだ…









そう思って、年度末での退職の意思を固めた。


あんなに必死になって勉強し、一発で合格した採用試験。


だけど、校種を変えて講師登録すればいい。


立場の軽い役割で、ゆるく働ければいい。









そう思っていた。


その選択を決めてからも、今後の人生への不安はずっと心を支配していた。









だから、僕は覚醒剤に逃げた。


もう元には戻れないぐらい

「おかしくなりたかった」









その結末が逮捕だった。