ひっそりオペラ小屋

クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643)
『オルフェオ』
 L'Orfeo
台本:伊語/アレッサンドロ・ストリッジョ
原作:ギリシャ神話(オルフェオの物語)
初演:1607年2月24日マントヴァ宮廷(イタリア)

磨きぬかれた合唱団と共に爽快に突き進むガーディナーの演奏はとても気持ちいいです。オケ、歌手も大変素晴らしいと思います。

冒頭のオペラの始まりを告げるトッカータ、いきなりトランペットがこんなに活躍するとは思いませんでしたし、プロローグの音楽の女神の歌から1幕ラストの合唱までのとびきりの美しさに心を奪われます。そんな中オルフェオ登場、「太陽への賛歌」を歌うも、2幕で「かつて私は悲しみつつ生きていた」「私が長い年月苦しんだあの悩みは、今の幸せを一層大切なものにしている。」というように、そんな心情が歌に表れているようで、表現の深さに引き込まれ、存在感がとてもあります。

2幕のリトルネッロ、素晴らしいですね。オルフェオ「私の生命である女よ」、そのすぐ後の強烈な合唱はとても効果的。合唱「人間は、滅びやすい束の間の幸せを信じてはいけない。それはたちまちにして失せ、登り坂にある時、しばしば破滅は近いのだ。」と歌う。

3幕、黄泉の国を表すシンフォニアの音色、驚きました。オルフェオの狼狽ぶり、カロンテの迫力、オルフェオ「力強い霊、恐るべき神よ、」での伴奏など、素晴らしかったです。以後ちょっと大人しめですが、言葉と音楽の密着感、締めくくりの合唱、モレスカも、とても良かったです。

ヤーコプス盤(95年)も聴きましたが、ガーディナー盤と比べ、横に広がりを持たせて全体的にゆったりとしたテンポで素朴感を受けつつも厚く響かせるような演奏。
ガーディナーの後に聴くと、あまりにも違うのでかなり驚きました(^^;
ヤーコプス盤の収録時間はガーディナー盤より14分長くなっています。

『オルフェオ』(2CD/対訳付き)
オルフェオ…アントニー・ロルフ・ジョンソン(T)
エウリディーチェ…ジュリアン・ベアード(S)
音楽の女神…リン・ドーソン(S)
女の使者(シルヴィア)…アンネ・ソフィー・フォン・オッター(Ms)
ニンファ(精霊)…ナンシー・アージェンタ(S)
希望の精…メアリー・ニコルズ(S)
カロンテ…ジョン・トムリンソン(Bs)
プロセルピナ(黄泉の国の王妃)…ダイアナ・モンタギュー(S)
プルトーネ(黄泉の国の王)…ヴィラード・ホワイト(Bs)
牧人1…マーク・タッカー(T)
牧人2…ナイジェル・ロブソン(T)
牧人3…マイケル・チャンス(CT)
牧人4…サイモン・バーチャル(Br)
精霊1…ハワード・ミルナー(T)
精霊2…ニコラス・ロバートソン(T)
精霊3…ジョン・トムリンソン(Bs)
こだま…マーク・タッカー(T)
アポッロ…ンイジェル・ロブソン(T)
モンテヴェルディ合唱団
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
録音時期:1985年12月(ロンドン)
録音時間:105’42
ひっそりオペラ小屋

アリベルト・ライマン(1936- )
 『リア』
 Lear
作曲:1975-78年
初演:1978年7月9日
原作:シェイクスピア「リア王」
台本:独語/クラウス・ヘンネンベルク

日生劇場『リア』日本初演。
小さめの劇場で、1階客席と同じ床面にオケの皆さんが座っていますので、台の上の指揮者も丸見えとなります(これが良かった)。2階席ですがど真ん中でしたので、下野さんを真後ろから見ることが出来ました。
下野さんの振り方、丁寧でとても安定感がありました。今まで作り上げてきたものを慎重に、そして大胆に演奏している様子がよく見え、緊張しながら最後まで一緒に演奏している気分になれて本当に楽しめました。

歌手の皆さんもとても良く、中でもエドマンドの小原さんは力強くとても鋭い歌声で舞台が一気に引き締まりましたし、そして小森さんの荒野をさまようリアは圧巻でした。傾斜のある舞台、更に回転する舞台の上で歩きよろめきながら、しかもこの複雑な音楽をあれだけの歌で…大変素晴らしく思います。

第2部、注目の目玉潰しの場面では、リーガンはなんと長剣で刺してグリグリグリグリ(客席に背を向けてグロスターに股がっています)…(笑)
因みにここはヴァイグレ盤だと「カンカンカンカンカンカンカンカン…」と鳴りますが、下野さんは速かったですね、音が繋がって聴こえましたので2回ともあっという間に終わった気がしました。
最終場面、コーディリアは舞台奥からリアに足を持たれて仰向けに引きずられながら現れます。結構長く引きずってました。引きずり終わった後しばらくして、今度は手を持って引きずられます(汗)
同時進行場面での鮮やかな赤と白のコントラストや身体能力の高い道化、長剣で目玉潰した後のリーガンの笑いと泣き崩れ、エドガーとエドマンドの決闘場面なども力入ってましたし、全体的に正攻法で狭い舞台もうまく活用してるように思いました。皆さんに感謝です^^♪

日生劇場
 『リア』(日本初演)
リア… 小森 輝彦
ゴネリル(リアの長女)… 小山 由美
リーガン(リアの侍女)… 腰越 満美
コーディリア(リアの末娘)… 臼木 あい
フランス王… 小田川 哲也
オルバニー公爵(ゴネリルの夫)… 宮本 益光
コーンウォール公爵(リーガンの夫)… 高橋 淳
ケント伯爵(リアの側近)… 大間知 覚
グロスター伯爵(リアの側近)… 峰 茂樹
エドマンド(グロスターの庶子)… 小原 啓楼
エドガー(グロスターの息子)… 藤木 大地
道化… 三枝 宏次

合唱… 二期会合唱団
読売日本交響楽団
下野竜也(指揮)
栗山民也(演出)
公演日:2013.11.10.
演奏時間:
第1部:84’16(音が止んで道化が去るまでの約10秒含む)
第2部:63’29
合計:147’45
ひっそりオペラ小屋

『トリスタンとイゾルデ』
 Tristan und Isolde
初演:1865年6月10日ミュンヘン宮廷劇場
台本:作曲者

祝♪ワーグナー生誕200年(^O^)/

6種目の鑑賞となります。
とても熱い演奏に思いました。
だれることのない引き締まったケンペの見事な棒捌き、ヴァルナイは勿論、若々しいスヴァンホルム、ハインズのマルケ王も適役。
裏名オテロ歌い(?w)のジェームズ・マックラケンがメロート役、ピッタリではなかったでしょうか(笑)
メッテルニヒはもうちょっと武人してれば良かったですかね?(ジャケット写真はその人)。
特に好きだなぁ、スヴァンホルム…。
かなり込み上げてきて困りました(´・ω・`)w

<2幕のカット>
2場トリスタン「Dem Tage! Dem Tage! 」から、トリスタン「~wahr es zu sehen tauge.」まで(ここはフルトヴェングラー47年盤でも同様にカット)。
2場イゾルデ「Tag und Tod~」から、イゾルデ「~wär' Tristan der Tod gegeben? 」まで。
3場マルケ「Wozu die Dienste ~ Da ließ er's denn so sein.-」まで。

<3幕のカット>
1場トリスタン「Isolde noch im Reich der Sonne! ~ von ihr mich scheuchte?」まで。
1場トリスタン「Muß ich dich so verstehn, ~ Zu welchem Los?」まで。
1場トリスタン「Wie vom Herz zum Hirn ~ Den furchtbaren Trank,」まで。
2場イゾルデ「Isolde ruft: ~ darf ich dir sagen?」まで。
3場マルケ「Mein Held, mein Tristan!」から、マルケ「Die Ernte mehrt' ich dem Tod,」まで。

『トリスタンとイゾルデ』(3CD)
イゾルデ…アストリッド・ヴァルナイ
トリスタン…セット・スヴァンホルム
マルケ王…ジェローム・ハインズ
ブランゲーネ…ブランシェ・シーボム
クルヴェナール…ヨゼフ・メッテルニヒ
メロート…ジェームズ・マックラケン、他
メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団
ルドルフ・ケンペ(指揮)
録音時期:1955年3月19日ライヴ(モノラル)
録音時間:1幕74’49+2幕54’47+3幕55’00=184’36
ひっそりオペラ小屋

『恋愛禁制』
Das Liebesverbot
台本:作曲者
原作:シェイクスピアの喜劇「尺には尺を」
初演:1836年3月29日マクデブルク国立歌劇場
対訳:日本ワーグナー協会監修「タンホイザー+恋はご法度」(五柳書院)

祝♪ワーグナー生誕200年(^O^)/

初演は壊滅的な失敗に終わったというワーグナー23歳の頃の作品。
妖精同様に若々しい音楽ですが序曲のやんちゃぶりに爆笑(笑)
あのワーグナーがこんな音楽書いてたなんてと、驚かずにいられませんでした。

対訳最初の頁に登場人物が7人登場するというドタバタぶり。
1幕411行目のドレッラとブリゲッラの二重唱「これであいつはもうおしまい」の冒頭は、愛の妙薬のドゥルカマーラ(とアディーナの二重唱だったかな)の歌にそっくりと思ったのは気のせいでしょうか。
第2幕謝肉祭の場面で、あのやんちゃな序曲が歌付きで登場。 ルーツィオの歌がグー(笑)

フィナーレ。ものすんごい美女イザベッラは女にだらしないルーツィオに一目ぼれした罪を償うため、修道院に戻る決意をするも、すぐさま「いとしい野生児さん、ならば私はあなたのものよ!」と言って二人は結ばれます。めでたしめでたし(笑) 
その後流れる4分以上の堂々とした祝典風行進曲のような(?)管弦楽曲もいい。

それにしても繰り返しが目立ちました。1幕の最後なんて、これでもかというくらい引き延ばします(笑)
収録時間は178分、ちょっとゆっくりな演奏だと3時間越えそうです。繰り返しが多いのは3時間分書かなきゃいけなかったからなのか…考えすぎですね(笑)
対訳書にはない歌詞が出てきます(146P1023行の後)。

ダウンズは妖精同様、引き締まった推進力のある素晴らしい演奏、歌手も充分。
妖精、恋愛禁制のノーカット盤は今のところ、ダウンズだけじゃないでしょうか。
ダウンズのリエンツィは4枚組で、収録時間は4時間40分のようです。
絶望的とは思いますが、いつか入手できますように…(笑)


『恋愛禁制』(3CD)
フリードリヒ(シチリアの総督)…ライムンド・ヘリンクス(Br)
ルーツィオ(クラウディオの友人・貴族)…アレクザンダー・ヤング(T)
クラウディオ(イザベラの兄・貴族)…イアン・カレイ(T)
アントニオ(クラウディオの友人・貴族)…Neil Jenkins
アンジェロ(クラウディオの友人・貴族)…William Elvin
イザベッラ(修道女)…エイプリル・カンテロ(Sp)
マリアーナ(修道女・イザベラの幼馴染)…イルゼ・ヴォルフ(Sp)
ブリゲッラ(衛兵隊長)…Lawrence Richard
ダニエリ(居酒屋の店主)…Leslie Fyson
ドレッラ(居酒屋の女給・後にイザベラの侍女)…Elizabeth Gale
ポンツィオ(居酒屋の給仕・後に看守)…David Lennox
BBCノーザン・シンガーズ
BBCノーザン交響楽団
エドワード・ダウンズ(指揮)
録音時期:1976年5月23日(ロンドン)
録音時間:178’30

ボーナス「ローエングリン」(英語)
ハインリヒ…Clifford Grant
エルザ…Margaret Curphey
テルラムント…Raimund Herincx
オルトルート…Judith Turner 
Sadler's Wells Opera Orchestra and Chorus 
Nicholas Braithwaite(指揮)
録音時期:1971年9月25日(ロンドン)
録音時間:53’10
ひっそりオペラ小屋

『妖精』
Die Feen
台本:作曲者
原作:カルロ・ゴッツィの「蛇女」
初演:1888年、ミュンヘン・ロイヤルコート劇場

対訳:日本ワーグナー協会監修「ローエングリン+妖精」(五柳書院)

祝♪ワーグナー生誕200年(^O^)/

3種目の鑑賞となります。
サヴァリッシュの演奏はこれが初めてですが、流れもいいですし素晴らしい演奏に思います。しかし気付いたカットが16箇所あり、更に細々としてはっきり確認できてないところを含めると、20ヶ所近くになりそうです。
そのうちの一つとして第3幕冒頭の祝典の音楽のところは、ダウンズ盤は2:02から合唱が始まって4:48で終わりますが、サヴァリッシュ盤は0:21から合唱が始まり2:05までしかありませんので、結構物足りなく感じます。ひょっとすると、恋愛禁制やリエンツィでも細かいカットをしているかもしれませんね。
アリンダルとアーダは熟年カップルのようでした。アーダはちょっと耳にきついかもしれません。


2種目としてエトヴェシュ盤(98年カリアリ劇場)も聴きましたが、1幕で4ヶ所のカットに気付きました。オケや合唱が緩いせいもありましたので、2,3幕は音だけで聴いていました。


『妖精』(3CD)
妖精の王(アーダの父)…クルト・モル(Bs)

アーダ(妖精の国の王女)…リンダ・エスサー・グレイ(S)
ファルツァーナ(妖精)…カリ・レヴァース(S)
ツェミーナ(妖精)…クリスツィナ・ラキ(S)
アリンダル(トラモント王国王子)…ジョン・アレクサンダー(T)
ローラ(トラモントの王女)…ジューン・アンダーソン(S)
モラルト(ローラの恋人、アリンダルの友人)…ローラント・ヘルマン(Br)
ゲルノート(アリンダルに仕える狩人)…ヤン=ヘンドリク・ロータリンク(Bs)
ドロッラ(ローラの侍女、ゲルノートの恋人)…シェリル・ステューダー(S)
グンター(トラモント王国の廷臣)…ノルベルト・オルト(T)
ハラルト(トラモント王国の将軍)…カール・ヘルム(Bs)
使者…フリードリヒ・レンツ(T)
グローマの声…ローラント・ブラハト
バイエルン放送交響楽団&合唱団
ヴォルフガンク・サヴァリッシュ(指揮)
録音時間:1983年7月(ステレオ/ライヴ)
録音時間:165’33
ひっそりオペラ小屋

『妖精』
Die Feen
台本:作曲者
原作:カルロ・ゴッツィの「蛇女」
初演:1888年、ミュンヘン・ロイヤルコート劇場
対訳:日本ワーグナー協会監修「ローエングリン+妖精」(五柳書院)

祝♪ワーグナー生誕200年(^O^)/
あの巨人ワーグナーの二十歳の頃の作品。初演はワーグナーが亡くなった後ですから、随分と長い間眠ってたんですね。「妖精」の前に「婚礼」という作品に着手してましたが、姉の反対に遭ったため未完・廃棄となったようですので、「妖精」が最初のオペラとなります。

ここまでとは思わなかった驚きの傑作に思います。若々しく美しい音楽に満ち溢れていて感動します。演奏がとてもいいので音だけでも楽しめますが、対訳読みながらですと、その傑作ぶりがよく伝わってきます。アリンダル間抜けですが(笑)

指揮のエドワード・ダウンズはこのCDで初めて知りましたが、引き締まった音や推進力のある流れが大変素晴らしい。歌手や合唱も充分。ワーグナーの若々しい音楽がこんな素晴らしい演奏で聴けるなんて、しかもノーカットで。本当に幸せです。
「妖精 対訳」で検索すると、ウェブでも完成された対訳を読めます^^

『妖精』(3CD)
妖精の王様(アーダの父)…ドン・ガラード(Bs)
アーダ(妖精の国の王女)…エイプリル・カンテロ(S)
ファルツァーナ(妖精)…デッラ・ジョーンズ(Ms)
ツェミーナ(妖精)…エリザベス・ゲイル(S)
アリンダル(トラモント王国王子)…ジョン・ミッチンソン(T)
ローラ(トラモントの王女)…Lorna Haywood
モラルト(ローラの恋人、アリンダルの友人)…Tom McDonnell
ゲルノート(アリンダルに仕える狩人)…Paul Hudson
ドロッラ(ローラの侍女、ゲルノートの恋人)…Teresa Cahill
グンター(トラモント王国の廷臣)…Richard Greager
ハラルト(トラモント王国の将軍)…ドン・ガラード(Bs)
使者(Bote)…Jolyon Dodgson
BBCノーザン・シンガーズ
BBCノーザン交響楽団
エドワード・ダウンズ(指揮)
録音時期:1976年5月2日
録音時間:196’23

ボーナス録音
「妖精」
アーダ…グンドラ・ヤノヴィッツ(S)
アリンダル…ヨーゼフ・ホップファーヴィーザー(T)、他
ウィーン国立歌劇場管弦楽団
シクステン・エールリンク(指揮)
録音時期:1983年2月13日(ライヴ)
録音時間:33’42
1幕129P357行のアーダから1幕の終わりまで(カットあり)。
2幕136P764行のアーダから、アーダの長大なアリアまで(カットあり)。
2幕140P975行のアーダから、2幕終わりまで(カットあり)。
指揮は予想通り引き締まった名演。ヨーゼフ・ホップファーヴィーザー、グンドラ・ヤノヴィッツともに強力。

ひっそりオペラ小屋

フランコ・バッティアート(1945- )
 『ジェーネジ』
  GENESI
初演:1987年4月26日(パルマ王立劇場)

帯に、電子音楽や中近東の音楽、ロック風の歌などを豊富に取り入れたSFXオペラの傑作!!とあります。裏には、イタリアの新進オペラ作曲家バッティアート最近の超ヒット作!ともありますが、そこまで強く反応することは出来ませんでした。オペラっぽくはなく、意味不明な歌詞でしたが、でも宇宙を感じました。

あらすじの冒頭です。
「神々は人間の頽廃を憂慮し、四人の大天使を地球という遊星に送り込むことにする。孤独の騎士たちの姿になった天使たちが、時間の船に乗り、変転の空間をよこぎって、地球に向かう。天子たちは地球が洪水によって滅びることがないように配慮し、地球創造以来最大のものかもしれないこの危機を救うために地球に到着する。」
役名はなく、出演している歌手4名が大天使だと思います。ソリストの歌がたっぷり楽しめるかといえば、そうでもありません。イタリア語以外の言語のセリフもあるように思います。

終幕(第3幕)では音楽家たちの名前を読み上げていきます。永竹さん曰く、たぶん聖書の初めのキリストの系譜を述べてるくだりと同じように、音楽家を聖者としているのであろう、とのことです。
台本ではアルファベット順にトマーゾ・アルビノーニからフーゴ・ヴォルフまでの計88人ですが、録音ではポンキエッリまでの計55人でした。ヒンデミットやショスタコ、シェーンベルクの名前も勿論あります…がしかしブゾーニの名前はありませんでした。w
最後は「栄光あれ、栄光あれ、天におわす神に。神に栄光と賛美あれ、そして地球に栄光あれ。」で結ばれています。

画像は貴重な(?)帯付き状態でパチリ。


『ジェーネジ』(1CD/対訳付き)
ロベルト・ユーリ・カミサスカ(語り手)
ルイーザ・ケネディ(S)
ドナテッラ・サッカルディ(S)
ヴィンツェンツォ・ラ・スコーラ(T)
ニコラス・クリストウ(Br)
パルマ・テアトロ・レッジョ合唱団
アルトゥーロ・トスカニーニ管弦楽団
アレッサンドロ・ニーディ指揮
録音時期:1987年4/29、5/3、5.(初演時)
録音時間:64’20

 

 

 

 



サルヴァトーレ・シャリーノ(1947 - )
『私の裏切りの瞳』
 Luci mie traditrici 
台本:伊語
初演:1998年5月19日、シュヴェツィンゲン音楽祭(ドイツ)

20世紀以降のイタオペって久しぶりだな~、しかも戦後…初演は今からたった15年前だしとワクワクしていたら、イタオペ感皆無だったのでビックリでした。ナニオペかと思ってしまいました(笑)

傑作。静寂の中から浮かび上がる鳥のさえずりのような(?)歌、空気のゆらめき、切り裂かれる音、緊張、エロチシズム、狂気…それらに息をのまずにはいられませんし、音の美感が素晴らしいです。
2幕後半、伯爵夫人が床のバラを拾い上げ、一度舞台から消えてからの間奏曲。そこからはまた更に最高でした。
全体的に演出と音楽もビタっときており、斬新な小規模オペラに思います。
残虐的な場面がありますのでご注意を。伯爵は血を一滴見ただけで気を失うくらいなのに…(笑)

特典映像を見て判ったんですが、切り裂くような緊張した尺八のような音はフルートだったんですね。
鈴虫の鳴き声のような音はヴァイオリンでいいんでしょうか。
全体で14:59や23:17のところで低くグルルル、と鳴る音はどの楽器か判りませんでした。
それにしてもこの特典映像、シャリーノや指揮者、出演者の話が聞けるんですが、これにも日本語字幕を付けて欲しかった…。
因みに大野和士さんがベルギー王立モネ劇場の音楽監督就任の前年(2001年3月)に、この作品で同劇場(の別館で)デビュー、絶賛されたそうです。


『私の裏切りの瞳』(1DVD/日本語字幕付き)
マラスピーナ伯爵夫人…ニーナ・タランデク(S)
マラスピーナ伯爵…クリスティアン・ミードル(Br)
客…ロラント・シュナイダー(CT)
召使…シモン・ボーデ(Br)
アンサンブル・アルゴリトモ
マルコ・アンジュス(指揮)
演出:クリスティアン・パーデ
収録時期:2010年7月29,31日、8月1日
収録場所:モンテプルチアーノ(ライヴ)
収録時間:本編69分、特典映像(メイキング)33分

ひっそりオペラ小屋

アリベルト・ライマン(1936- )
『リア』
 Lear
作曲:1975-78年
初演:1978年7月9日、バイエルン国立歌劇場、アルブレヒト指揮
原作:シェイクスピア「リア王」
台本:独語/クラウス・ヘンネンベルク
あらすじ:戦後のオペラ

「軍人たち」系の複雑な音楽ですが、あんなに超複雑な音の塊といった感じではなく、複雑だけど歌との絡みもよく描かれており、19世紀オペラのノリで聴ける作品に思いましたが、どうでしょうか。

グロスターの両目をえぐり取り、愉快に笑う者たちにゾっとしますし、一人彷徨う狂気のリア王もいいですし、ゴネリルが夫のアルバニーを叱責する歌なんて、頭が結構つっぱっていいです(笑)
よく登場する打楽器もかなりいいですね。
細かいところではDisk1-4、グロスターとエドマンドのところの囁くようなシンバルとかもお気に入りですし、全体的にも聴き応えがあります。
音質いいし、ヴァイグレや歌手陣の演奏も、とてもいいと思います。


『リア』(2CD)
リア王…ウォルフガング・コッホ(Br)
フランスの国王…マグヌス・バルトヴィンソン(Bs)
アルバニー公爵(ゴネリルの夫)…ディートリヒ・フォッレ(Br)
コーンウォール公爵(リーガンの夫)…Michael McCown(T)
ケント伯爵(リア王の側近)…ハンス=ユルゲン・ラザール(T)
グロスター伯爵(リア王の側近)…ヨハネス・マルタン・クレンツレ(Br)
エドガー(グロスターの息子)…マルティン・ウォルフェル(A)
エドマンド(グロスターの庶子)…フランク・ファン・アーケン(T)
ゴネリル(リア王の長女)…ジャンヌ=ミシェル・シャルボネ(S)
リーガン(リア王の侍女)…Caroline Whisnant(S)
コーディリア(リア王の末娘)…ブリッタ・シュタルマイスター(S)
Narr(道化師)…Graham Clark(T)
Bedienter(使用人)…Chad Graham(T)
Ritter(騎士)…Nicolai Klawa(T)
フランクフルト歌劇場管弦楽団&合唱団
セバスティアン・ヴァイグレ(指揮)
録音時期:2008年(ライヴ)
録音時間:150’39 
ひっそりオペラ小屋

オスバルド・ノエ・ゴリホフ(1960 - )
『アイナダマール』
  Ainadamar
初演:2003年(改訂:2005年)
台本:デイヴィッド・ヘンリー・ウォン(スペイン語訳:ゴリホフ)

2012年7月のドレスリハーサルの映像。
異国情緒たっぷりな音楽でとても親しみやすい。
打楽器カホンのリズム、トランペットやギターなど、とてもいいです。
そして女声の美しいバラードや、やたらかっこいい男声フラメンコがサイコー。

スペイン音楽というので期待通り、音だけでも十分楽しめました。
こんなの欲しかったですね。
これは劇場で体感してみたくなります。
来年の日生劇場での日本初演が楽しみ。

YouTube
“Ainadamar- Osvaldo Golijov- Teatro Mayor, Bogota (Parte 1)”(38’00)
“Ainadamar- Osvaldo Golijov- Teatro Mayor, Bogota (Parte 2)”(37’54)
“Ainadamar- Osvaldo Golijov- Teatro Mayor, Bogota (Parte 3)”(08’33)

Ensayo General/Dress Rehearsal
12.07.2012

Director musical: Rodolfo Fischer
Directora escenica: Claudia Billourou
Diseno escenografico e iluminacion: Juan Carlos Greco
Maestra preparadora principal: Eduviges Picone

Solistas:
Marisu Pavon -- Margarita Xirgu
Flavio Oliver - Federico Garcia Lorca
Patricia De Leo - Nuria
Alfredo Tejada - Ruiz Alonso
Victor Castells - Jose Tripaldi
Emiliano Bulacios - Maestro
Sergio Spina -Torero
Federico Fleitas - Bailaor

Orquesta Sinfonica Nacional de Colombia

Musicos
Patricio Araya - Guitarra
Keita Ogawa - Cajon flamenco

Ingenieros de sonido:
Gustavo Basso
Alfredo Calvello