着いた先は・・・・・・・・・・・・・・・・。

警察の留置所からバスに揺られて、他の警察署に向かいやはりおいらとおなじ、悪党を乗せてバスはゆらゆらと進んで行く。オリの中は全然女っけがないから窓から見える女性の華やかな事って行ったら、よだれモンデス。貴兄にお伝えしておきますが、絶対にオリからでて直ぐに女を口説かないこと・・・絶対に失敗しますから・・・(⌒～⌒)ﾆﾝﾏﾘ

さてさて、バスの中は比較的にゆったりとし、【タバコはいかがですか？】なんて口にくわえさせてくれて火までつけてくれやがんの。いつもは3本までと厳しいお達しがあるものの、今日は猫なで声の看守と無制限のタバコ、そして通勤と中のおね-ちゃん鑑賞とくれば釈放されたのもおんなじ、気分はルンルンです。

くわえさせていただいたタバコも立て続けに5本も吸うと、げろ吐きそうになっちゃうんだな、「もういいです！！」と辞退して外の景色を見てたらバスは左に曲がり、赤いレンガの建物に到着。

釈放どころか、着いた先は拘置所とは名ばかりの、刑務所でした。

移管されちゃった～。。。。

いつもの官弁をパクついてると「おいっ。移管だ。飯食ったら準備しとけ」っていきなり言われちゃった。

こっちは始めての経験だから、目を白黒させながら「いかん・・・・・・釈放じゃないっすよね???」なんてばかな事を聞いてしまいました。早々に弁当を食べ終わると巡回のバスに乗るために荷物をまとめ(すっげ－懐かしかった。腕時計なんかここ3ヶ月も見てなかったもんだから思わず頬ずりなんてしちまった。)、朝のイップクヘ。。。留置所じゃあ一日タバコは3本までと決まったいるんだわ。(でもこの日はケツからヤニの出るまですわせてくれたっけ・・・・。気持ち悪くなったけどね。あはは。)看守の目を盗んで4本目をそっと火を着けたまんまオリの中の土産と致しました。結構オリのなかじゃ、こんな小さな事が大切なんです。

あちこちから「体を大切にな」「今度はパクラレルなよ」「カマ掘られんなよ」思わずうるせ-なんて言っちまったけど、シャバから切り離された犯罪者世界。結構うれしかったな。

留置所も3ヶ月もいると退屈だし、なにしろ面会禁止の身の上だから、移管になると後は裁判待ち。陰険なデコスケの顔を見なくてすむかと思うとせいせいしたわ。はやく、自由にお菓子の食える拘置所にいきて－な。うきうきで準備をするおいらでした。

移管

パクラレて、オリに何度か入っているナオチャンはじめ、常連は

「早く拘置所に移管してくんねぇかな！！このまま正月がここじゃおいら達可愛そうだよ。」ン？？

そんなに、拘置所は良い所なんか。じゃあ、おいらも早く移管してもらわなくちゃ。

そう思ったおいらは部長に「ぶっちょぅ～。早く移管してくれよ～！！」留置所も3ヶ月にもなると

結構いい顔になれちゃうところが、適応能力のあるところ　。。。。でも、

無罪を主張しているからコマが、進んじゃうのは困るな。

おぐっちゃん。

ここいらで、手口をちょいと紹介しちゃいます。本日同房となった小口さん。何でも県警からの預かりとしてやって来ました。年は50歳「ちょっくら、失礼しますよ」と妙になれた感じで入ってきました。

同房のよしみとして「なにやったんすか？」と娑婆の話題を聞きだそうとしましたら、「おいらはこの留置所に3回目だよ。前はカドカワ君と一緒だったさ。」となれた感じです。　ん・・？カドカワ・・・・だれだそりゃ・・・・

「看守さ～ん・・・カドカワって誰すか？？」「佐藤の房に入っていたよ。ほれっ角○書店のカドカワさんだよ。おまいらと違って、有名人だったから、待遇も違ったさ。そこの小口は大物だから口の利き方に気をつけろよ。」ん？オオモノ・・・・・・・・・・・・・・・・・・こりゃ困った。普通新人の指定席の便所の横の席を　、たけちゃんに「ほれっ、お前あっちいけ・・」と追いやり、小口さんに待遇のいい席（便所のにおいがあまりしない席の事）「どうぞ、どうぞ」と明け渡しやした。「こりゃ、すまないね。あんまり気をつかわんでいいよ。　おいら今回は別件でパクられたけど、本件はカ－ド詐欺だからさ。完全黙秘さ。」人の不労所得はとっても気になるオリの住人は「へぇ～。いくらかせいだんすか？？」ここでやっぱり暇な看守が飛んできて「おいっ、佐藤。小口はおめぇらと違ってカ－ド詐欺で7億も稼いだんだから、口の利き方に気をつけろっていっただろ！！それともなにか、口を　割る気になったんか？？」だと。へっ、やせてもかれても、おまわりにチンコロするような人間のくず（充分くずですが・・）じゃねぇや。と目でそれぞれ合図して今度はひそひそ話へと移りました。

「どうやってそんなに稼いダンスか？？」小口さん、得意げに「簡単な話、電車のスリグル-プから、その日掏り取ったカ－ドを上野の○○で待ち合わせてから、一枚2万で買い取って後はスキミングの機械（ラジオライフという雑誌に公然と売っているらしい。）で、デ－タを読み取って、丸いの横や銀座のキャッシングであるだけ下ろして、後はバイバイさ。買い物？？そんなのは素人のやる事さ。足がすぐ付いちまう。えっ、ボウハンカメラ・・・あっはっは。サングラスしてさ、帽子を　かぶりゃ、デコスケがほれっおめぇだろ。って言ったって良く似てますね。で、証拠になんかならねんだからさ。シラを　きりゃこっちのもんさ。」だってさ。

稼いだ金は自分の女に預けといたらしいんだけど、パクラレたとたんさっさと、とんずら。

「でもよ。一番コエェのは、女さ。根こそぎ持って行っちまうんだから。」小口さん、おいらが起訴されて、拘置所に移管されるまでずっと、黙秘をしてたらしい。たいしたもんだよ。

はとを飛ばした。

接見禁止、前にも書いたけど、証拠隠滅の恐れがあるとか、共犯と口裏あわせをしちゃうからと、

検事とデコスケが証拠不十分をカバ－するために設けたような手段だけど、これが結構辛い。。。

ボディブロ－みたいにじわじわ聞いてくるんだわ。

考えてみてよ。話し相手は極悪人??ばっかりで

ろくな会話も出来やしない。(おいら始めそうだけど、誰々がこの事件を起こした張本人だとか、誰々は今どこへ逃げているとか。。犯罪の話ばっかりなんです)そこで、チョイと考えて見た。

そっちがその気なら、外と連絡とってやろうじゃないとね。もうご存知の通りオリの中には、なにもない。

もちろん電話なんかありゃしないし、便箋やボ－ルペンだってありゃしない。

でもね、6人が同じオリに入っているから接見禁止の付いてないやつ(窃盗とか、傷害の現行犯の犯人)に、「○○さん、看守に手紙を書くから、紙とペンをオリの中に入れてくれって言ってもらえませんか??　もちろん官弁のオカズ1品上げますから。」と代理で、手紙を書かせちゃうんだな。デコスケや看守はこれを拒めないんだ。生活の知恵?だね。オリの中じゃはとを飛ばすって言うんだけどね。

　　しかし、手紙をシャバで受け取った女はそりゃビックリしたんだとよ。

なんていったって差出人の所に○○警察署留置所××なんて、署名してあるんだからね。中を読むとしっかり、おいらからだと判り、洋服の差し入れをしてくれるわけになっているんだ。内ポケットを2重底にして、そこに手紙を入れてくれって書いてある。もちろん隠語でデコスケが見ても判らないようにね。

これで手はずは完了。

あとは、これの繰り返しで結構シャバと連絡なんか出来ちゃうもんだよ。

接見禁止なんか付いたって結構しのげるの。

だから、検事さんお願いだから接見禁止なんて意地悪は止めてよ～。

手紙は着ても面会は無理だからね。

強盗致傷犯

強盗致傷犯って聞くと、えらくおっかないイメ－ジがあるよね。熊みたいにごっつい親父が肩いからせて、襲ってくる感じがするよね。

オリの中に入っていても、人殺しとか、強盗と聞くと思わず一目置いちゃうけど、強盗致傷犯の、こいつ市原君は、若干25歳の子豚ちゃんって感じです。

看守のデコスケから、「おい、佐藤。、今度お前のオリに強盗致傷犯を入れるからな。　

ぶん殴られないようにしろょ!!」とご丁寧な一言があったので、元来小心者のおいらは朝飯もびくびくしながら食っていたけど

「しつれいしや～す」と、へらへらと入ってきたのは思いっきり肩透かしの市原君でした。

何でも市原君、道路工事のバイトで食いつないでいたのですが、仕事にあぶれてしまいろくにご飯を食べていなかったので、やむにやまれず(たいていみんなこの言葉を使うね。やむにやまれずって。　)

コンビニで弁当(500円だったとか)を、そっと服の中に入れて出口に向かったら、一人の勇敢なおばあちゃんに後ろ肩を捕まれて「ドロボ－!!」と思いっきり叫ばれたので、つかまれた手を払いながら「ばばぁ、ぶっ殺すぞ～」と、ブヒブヒすごんで出口を　駆け抜けたところに通報で駆けつけた、

おまわりにばったりと出くわして、会えなく御用!!

　弁当を盗んだだけだとご存知、万引きで、窃盗の初犯。せいぜい警察署で怒られて終わりだったのが、つかまれた手を振り払ったときに、おばあちゃん自分の手で鼻をぶつけて鼻血を出したもんだから、ばあちゃん興奮しちゃって、「こいつに殴られたんです。殺ろされると思いました。」と、しれっと言われたもんだから、たまったもんじゃありません。　

実際に鼻血を出して顔中血だらけだし(鼻血はこれがまた、よくでるんだわ)、こきたない格好をしている市原君は形成が絶対的に不利。結局、強盗致傷の現行犯で緊急逮捕。。。。。

あわれ、裁判で上告したものの、凶悪な強盗致傷犯として、懲役5年を栃木の黒羽刑務所で過ごしてしまったとの事。500円の弁当1個で前科一犯。それも強盗致傷犯として記録されちゃうんだから、くれぐれも万引きをするときは「ぶっ殺すぞ～」なんていわない様にね。ほら、そこの高校生!!君の事だよ。

ご一同様

おいらのプログのジャンルが不適切とのご指摘を本日頂戴いたしまして、

盗み食いを見つかった猫のごとく恐縮しています。(本来は気の弱い心臓をしていますので。 )

しかし、ジャンルね～・・・・・考えたこともありませんでしたが、犯罪部門とかございませんし、別に犯罪をそそのかしているってわけでもないし、アメリカや海外の一流大学(なにを　もってして一流というのかおいらには理解できませんが・・・失礼。)に留学するのと同じくらい、別世界へ留学してしまったと本人は感じているので、しばらくアメプロのご指導があるまで、このままここで継続いたしやしょう。ご一同様ご無礼いたしておりますが、不幸にしてパクラレテモ、面倒見(後日説明しますが、刑事の旦那は面倒見と称してカンコ－ヒ－などを飲ませてくれます)のごとく、ご容赦の程宜しくお願いしやす。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

アカネコ

留置所といえばブタ箱。。。。あのブタと一緒です。モッソウの官弁を食ったらもうすることがなくゴロゴロとしているしかなく、同じ顔を見ながら犯罪の自慢話をしても3日ともたず、部長に『ぶちょう～。。新入りパクッテきてくださいよ～』なんていう始末です。　だから新入りが入ってくると『ほれ、新入りだかわいがってやんな』といってぶち込んでくれるもんだから、ブタはブヒブヒと『新入りおめぇなにやったんだい。。。』となってしまいます。　しかし、ブタ箱にもなれた御仁がやってくるとちょいと様子がちがってきます。　

『どちらさんも、失礼します。手前ホリコシ○○と申し。。。』なんて仁義を切り出す始末。。。。

おいらたちは暇だから聞いていると、なんと放火犯（中ではアカネコといいます）これにはびっくりこいた。

留置所はいろいろ名人が来るけど、人殺しと放火は珍しく、妙にいり差異にいり話をさせちゃう癖がある。

『へい。シャブの金を、シラネェ。はらわねぇなんて言うもんだから、それじゃあってんで、ガソリンスタンドで18ℓのガソリンわざわざ買ってぶち撒いて火を付けたらいきなり、ドッカンとなっちゃってそれでここに。。。。　』と落ち着いて話してくれます。　聞くとブタ箱には3回目とのことで取り調べも心得ているとの事。

『要は赤落ちさえしなけりゃいいんですョ』と通な話を　聞かせてくれました。　

おいらはふんふんと聞いていたけど、ここにゃあ3ヶ月目。この先どうなるんだろうと不安で一杯でした。

再逮捕だとよ

再逮捕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・！！

どんだけ衝撃的だったか、デコスケには想像できまい。オリに入った時トビラの【ガッシャ～ン】と閉まる音で

あぁ、俺も犯罪者か～！！と落ち込んだけど、この再逮捕はぐっときた。

形だけだと分かっていたけど手錠を、再度ガチャリと掛けられた瞬間、

オナラだけと思い、きばったらパンツの中にウンコをもらしちゃったのと同じ位の衝撃だよ。決してちびったとかじゃなくてオモイッキリもらした感じかな。・・・・・そのくらいの衝撃だったね。

おまけにオリに帰ったら「おっかえり～！！また、20日間の始まりだね～」なんて言われるし

泣きたくなって、本気でデコスケの首を絞めて脱走しようと思っちゃった。

後日談が有ってオリの中でこの話題をしたら、中国人の超くん、実際に手錠をかけたまま看守を殴り倒して脱走しちゃったからね。おぉ～やるぅ。でも、おいらも共犯か？？

そこまでやるか～

しかしね警察はきったね－。

檻の中の住人のおかげで取り調べの対応もばっちり。たたかれようが、蹴られようが、カツどんをチラツカセヨウガ（これが一番こたえた。カツカレ－だったらゲロしたね。）黙秘を通したおかげで、○○容疑の拘留期限が来た。

朝飯を食ったら、突然看守から「おいっ。釈放だ。。。」だと。

こんときゃ心から喜んだね。頭ん中ガンガンに第9が流れてきたっけ。

早々に檻の住人に「ありがとうね。又逢うこともないけどどちらサンもご苦労さん。頑張って無罪を勝ち取ってね～」と、るんるんにスキップを踏みながら2週間着替えていないキッタネ－ワイシャツで出口に向かうと、あのイスを蹴飛ばした取調べのデコスケが、憎憎しげに「おいっ！！佐藤。。黙秘はしてみるもんだな～。証拠不十分で釈放になるもんな。」と最後の憎まれ口をたたきながらお見送りをしてクレやがんの。

こっちは嬉しさのあまり「ごっくろ～サンでした。」なんていったっけ。。。。

2階の留置所から階段を降りると、パンピ－が、きったね－。。一体こいつは。。。。。。と怪訝な顔で見ているがしらばっくれて玄関を出たとたん玄関の柱の影に隠れていた新米らしいデコスケがぴょ－んと現れ、「佐藤だな。××容疑で逮捕する」。。。。だってさ。いま出てきたばっかりだから間違い様ね－だろと思い、後ろを振り返ると取り調べのデコスケが笑いをかみ殺して「佐藤～。でらんねーぞ！！あっはっは！！！」思いっきり笑いやがんの。。。。。。。。。。。。。。。ばっきゃろ～。。。。

きったね-よな。せっかく挨拶をして出てきたのに逆戻りかよ。

荷物をぶん投げて、はしって逃げようかとおもったよ。