◇2022年が始まって20日ほど経った。やっと去年の日記を読み返せたので印象に残った事を記したい。
◇一番良かったのは中学校3年生時に仲良くしていたYくんと再会できたこと。
てっきり昔の家にはいないものと思っていたが、ある事がきっかけでYくんが中学校時代と同じ家に住んでいることがわかった。電話してみ
ると「おさむくんか?!」と大きな声で叫ぶ懐かしい声が受話器から聞こえてきた。大学入試の日に会って以来だとすると50年ぶりというこ
とになる。Yくんは絵がうまく、ノートに描いた飛行機や戦艦などを見てうらやましく思った事をよく覚えている。
私が絵を描くようになった一つのきっかけかもしれない。
中学校1年の時に私はいじめられていた。今なら不登校になっていたと思うほどつらかった。ある日、いじめられていると他のクラスのKくん
が止めてくれた。いじめを止めたらその止めようとした人もいじめられるようになることが多いのは昔も同じだったはずだが、Kくんはそう親
しくもない私を守ろうとしてくれた。
教師になって当然いじめ対応をしたことが何度もあるがその度にKくんの事が思い出され、会って一言お礼を告げたいと思っていた。Yくん
に尋ねるとうまく連絡が取れ、会う事も出来た。いじめを止めてくれた事の礼を述べるとKくんは覚えていなかった。私にとっては忘れられな
いような事でもKくんにとっては特別な行動ではなかったのかもしれない。死ぬまでにしたいと思っていた事が出来て、とてもうれしかった。
◇二番目に良かったことは、私の絵が2枚大阪の施設に1年間展示されることになった事。府の退職教職員展に出展していた3点のうち「フ
ランス・モンサンミシェル」が上六にあるホテルアウィーナ大阪に、「大阪・新世界」が高津ガーデンに借り上げられた、と連絡をもらった時は
とても驚いた。後日、昔の教え子がアウィーナに出向いて展示されている絵の写真を送ってくれた。それを見てまた驚いた。
絵は2枚あって、私の絵と違う絵の作者を見ると教師になりたての頃にお世話になった人だった。「こんな偶然があるのか!」と思い、電話
すると向こうも驚いていた。「絵は人をつなぐ」と思ってきたがまさにその通りの出来事だった。

◇残念な事もあった。私がはじめてJAZZのレコードを買ったのは大学1年の12月だった。チック・コリアのピアノソロアルバムとカーティス・フ
ラーの「ブルースエット」。2枚ともすり切れるほど聴いた。その2人が去年亡くなった。それに歌舞伎の中村吉右衛門も亡くなった。南座の
顔見世の舞台を何度か見たし、「鬼平犯科帳」が好きでテレビはもちろん欠かさず観ていたし、おやじさんと子どもと3世代で南座での公演
を観に行ったこともあった。絵も描く人で憧れだった。
