狙撃3 THE SHOOTIST(1991年東映・スポーツニッポン社) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

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映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

仲村トオルファンの間では3作目が傑作との評価が高いとのこと。

確かに今作の脚本はかなり作りこまれていて面白い。

列車のシーンなどは『007ロシアより愛をこめて』等の

雰囲気を活用した展開が素晴らしい。

 

 

 

 

 

あらすじ

夜行列車の中でターゲットを射殺した殺し屋の松下(仲村トオル)は

仲介役の男(刈谷俊介)と共に東京駅に降りるが、報酬3千万を

不良少女たちに取られてしまう。追いかける松下だったが急に倒れ、

通りかかった医師の江藤(石原良純)と看護師(一色彩子)に助けられる。

松下の素性を知った江藤は松下の身体に残る銃弾の摘出手術をすることを

条件にある人物の狙撃を依頼するが…

 

 

 

 

 

重要な点

今作の脚本は平永司が担当しているが、練り込まれた展開が良くできている。

今までの2作とも世界観を共有しながらも斬新なプロットを導入している。

監督は引き続き一倉治雄。手堅く演出している。

 

良かった点

無口でクールな松下像を主演の仲村が一作ごとに徐々にものしているのは

感じられる。今作で松下の身体の謎が解けるのも面白かった。

最後のシーンも素晴らしかった。

 

悪かった点

心を病んだ外科医役の石原良純はいい味出していた。

ヒロインではないが看護師の一色彩子は安定の旨さ。

若くして亡くなった有沢妃呂子が少女と大人の間の

繊細なヒロインを好演している。