アイガー・サンクション(1975年アメリカ) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

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映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

クリントイーストウッドの作品の

吹替と言えば山田康雄氏が断トツだが

何故かDVD版には吹替版が収録されていないことが多く、

残念に思ってきた。ケーブルTVでイーストウッドの

TV放送時の吹替版があり、喜び勇んで鑑賞できた。

やっぱり山田康雄の吹替版は最高だ。

 

 

 

 

あらすじ

過去に登山家であった大学教授のヘムロック(クリントイーストウッド)は

諜報組織のエージェントという裏の顔を持っていた。

ある日ヘムロックは組織のボスのドラゴンから呼び出しを受ける。

ドラゴンからの依頼は味方の諜報員を殺した男を始末することであった。

引退したいヘムロックは高額な金額と密かに収集した絵画の所有権を

要求する。ドラゴンは承諾するが、謎の女ジェマイマに報酬を横取りされてしまう。

ジェマイマもドラゴンの部下の諜報員だったのだ。ヘムロックは

怒りに燃え、ドラゴンに再度会うと、今度はアイガー北壁に挑戦する国際登山隊

に参加し、その中にいる真犯人を始末するように依頼を受ける。

 

 

 

 

 

 

 

重要な点

スパイアクションと山岳モノを組み合わせた傑作。

中盤でアメリカの登山トレーニングシーンはもの凄い高所に

イーストウッドとジョージケネディが登っていて

これはスタントと思ったら、本人が登っているとのこと。

監督もイーストウッド本人が務めている。

後半アイガー登攀のシーンもかなり見応えがある。

撮影は相当過酷だったようでスタントマンが亡くなっているとのこと。

とにかく自然の美しさと厳しさがリアルに体感できる映像だった。

 

良かった点

スパイ作品としても駆け引きやドンデン返しがあり

十分見応えあるが、さらに山岳モノの要素が加わり

サスペンスを盛り上げているのは流石だ。

イーストウッドが一番魅力的な時期の作品でもあり、

スパイアクションとしても彼自身としての

最高作に数えられるのではないだろうか。

 

悪かった点

諜報機関の駆け引きに翻弄される面もしっかり描かれており、

決して勧善懲悪ではない展開がかえって魅力的な作品だ。

出演者も個性的で癖のある役者ばかりなのも楽しめる。