昭和初期の責め絵の大家『伊藤晴雨』
とその三番目の妻タキの壮絶な物語。
これは愛と呼べるのか。凄絶な責めが続く。
あらすじ
責め絵の大家伊藤晴雨(山谷初男)は2番目の妻に逃げられて
女房運のない男であった。伊藤はカフェの女給タキ(宮下順子)と
知り合うがタキは逆に亭主運のない女であった。
そんな二人が惹かれ合いやがて3番目の妻となったタキだったが
精神に異常をきたしていく。
重要な点
田中登監督は『江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者』
でも異常性愛の世界を濃密に描いていたが
今作では伊藤晴雨夫妻の愛情とSM(責め)
をテーマに極限のエロスと芸術性を追求している。
かなりヘビィな作品だが芸術性が高い。
観る人を選ぶ作品なのは間違いない。
良かった点
主演の宮下順子が身体を張って壮絶タエの生き様を再現。
観ているこちらがお腹いっぱいになった。
ここまでやれるとは。凄まじい女優魂をみせられた。
また主演の山谷初男も素晴らしい。
悪かった点
この作品は体調が悪い時は観ない方が良い。
エロスというか業というか芸術性というか
ドロドロしたカオスに満ちた映画である。