007は2度死ぬ(1967年イギリス・アメリカ) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

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映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

『007は2度死ぬ』ご存じ日本を舞台にした作品。

火山が舞台の作品なのだが今回観るまで

阿蘇山と思い込んでいたが実はロケ地は

霧島新燃岳だったことを知り驚いた。

知ったかぶりして話した方には悪いことをしたと反省。

 

 

 

 

あらすじ

米ソの宇宙ロケットが謎のロケットに奪取される事態が起こり

米ソ対立は決定的となり世界に核戦争の危機が訪れる。

イギリス海軍は謎のロケットの発射基地が日本付近にあると

情報を得て007(ショーン・コネリー)に2週間以内に基地を発見し、

米ソ対立を阻止するべく指令を下す。

MI6の取った作戦は奇想天外なものであった。

 

重要な点

ルイス・ギルバート監督はロジャー・ムーア時代に『私を愛したスパイ』

と『007ムーンレイカー』と3本監督しているが、今作では

007シリーズに新しい風を持ち込んでいる。

①スペクターの首領(NO.1)プロフェルドが猫を抱いて登場。

②大がかりなセットによるスケールの大きい画像。

※この点に関してはカメラマンが『アラビアのロレンス』のフレディ・ヤングの

功績も大きいとみられる。

③速いテンポでアイデアに満ちた展開。アクションシーンも増えるが

敵を倒すことの痛みが描かれず荒唐無稽化(万人向け化)した。

このあたりの特徴は007のトレンドとなって『オースティンパワーズ』や

『スパイ・キッズ』など数多くの映画に影響を与えている

またその他にこの作品に限ると特筆すべきは

欧米人の視点で高度成長期の日本を描いた作品であり

日本の文化を世界に広げた功績も大きいのではないか。

 

良かった点

今作のショーン・コネリーは茶目っ気も出てきて、

不美人と仮に結婚しろといわれて拗ねるところなどますます魅力的だ。

またタイガータナカ役の丹波哲郎は全編にわたって出演し、

世界的スターを相手に互角の存在感を発揮している。

※撮影時には遅刻を繰り返しコネリーに怒られたエピソードは有名。

 

悪かった点

ボンドガールの若林暎子はチャーミング。そして浜美枝は清楚なのにアクティブで

グラマー。今観ても二人の美しさは輝きを失っていない。

そして満を持して登場した宿敵プロフェルド(名優ドナルド・プレザンス)。

シリーズ化が進む度に楽しみが増えていく感覚が楽しめる。