萩原健一主演のVシネマ。今回は悪徳刑事役である。
ショーケンは90年代、『いつかギラギラする日』などの傑作に出演しているが
この作品は知らなかった。もちろん初見である。
あらすじ
警視庁本牧署捜査課刑事の沢井(萩原健一)は退職した先輩刑事(織本順吉)を
通じて大企業と繋がっている。その企業が阿久津(柄本明)という男に買収されそうになり
阿久津に企業の内部情報を流しているものがいると睨む沢井は恋人のホステスとき子(夏樹陽子)
を社長の愛人(小野さやか)の経営する料亭に住みこませる。やがて阿久津の企みで
買収防衛資金の手形がパクられ、会社の経営陣に危機が迫る中
沢井は手形のパクリ屋を追い詰めていくが…
重要な点
今回のショーケンは悪徳刑事。汚職から殺しまで何でもやる男だが、
そんな彼の中にも、彼なりの筋の通し方があり、やがてそのことが
彼を追い詰めていく。破滅的な生き方ではあるが見応えがあった。
ラストは何か松本清張的な印象を受けた。
良かった点
夏樹陽子はXXシリーズとは違ってしたたかな水商売の女性とき子を好演。
沢井もトキ子に段々心を許していくのがわかる。
鶴田浩二の娘小野さやかが料亭の女将を妖艶に演じている。
1981年のTVドラマの警視庁殺人課に出演した時の若々しいイメージから大人の女に
変貌していたのはご愛敬。
悪かった点
八名信夫は安定の暴力団組長。柄本明の総会屋も中々良かった。
やはり東映の魅力は悪役の皆さんあってこそだと確信。
しかし沢井はほとんど単独捜査やっているのはどうなのでしょうか?