原田芳雄の初主演映画。しかしこの作品の原田芳雄は僕らが知っている
原田芳雄ではない。もみ上げも長くないし、ぶっきらぼうに話さない。
しかしこの作品の二枚目原田芳雄も魅力たっぷりだ。
あらすじ
7年振りに刑務所からでた竹中(原田芳雄)は雨の中、日光に向かった。
そして華厳の滝に身を投げて死んだ。そのことを喜ぶ連中がいた。
城所(内田良平)が社長の協立コンツエルンの幹部たちだった。
彼らは竹中一族から卑怯な手段で会社を奪い破滅させていた。
一年後,協立コンツエルンの幹部が一人また一人と殺されていく。
その現場にはトランプのカードが置かれていた。
城所は謎の殺人者に対して反撃を試みるが。
重要な点
石原慎太郎原作で脚本も担当している。テンポがよくスタイリッシュなモノクロの映像が
あきさせない。よく考えると殺す相手が多いのでテンポも良くなるはず。
最後の対決はじっくりと描いていて見応えがあった。
良かった点
音楽はジャズを効果的に使い印象的だった。
貞永方久監督は『必殺仕事人』での演出が有名だがこの作品がデビュー作
で山根成之監督と共同監督というのも面白い。白黒の長所を生かした映像だった。
悪かった点
ヒロイン(岩本多代)の最後の寝返りっぷりが笑えた。