復讐の歌が聞こえる(1968年松竹・俳優座) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

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映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

原田芳雄の初主演映画。しかしこの作品の原田芳雄は僕らが知っている

原田芳雄ではない。もみ上げも長くないし、ぶっきらぼうに話さない。

しかしこの作品の二枚目原田芳雄も魅力たっぷりだ。

 

あらすじ

7年振りに刑務所からでた竹中(原田芳雄)は雨の中、日光に向かった。

そして華厳の滝に身を投げて死んだ。そのことを喜ぶ連中がいた。

城所(内田良平)が社長の協立コンツエルンの幹部たちだった。

彼らは竹中一族から卑怯な手段で会社を奪い破滅させていた。

一年後,協立コンツエルンの幹部が一人また一人と殺されていく。

その現場にはトランプのカードが置かれていた。

城所は謎の殺人者に対して反撃を試みるが。

 

重要な点

石原慎太郎原作で脚本も担当している。テンポがよくスタイリッシュなモノクロの映像が

あきさせない。よく考えると殺す相手が多いのでテンポも良くなるはず。

最後の対決はじっくりと描いていて見応えがあった。

 

良かった点

音楽はジャズを効果的に使い印象的だった。

貞永方久監督は『必殺仕事人』での演出が有名だがこの作品がデビュー作

で山根成之監督と共同監督というのも面白い。白黒の長所を生かした映像だった。

 

悪かった点

ヒロイン(岩本多代)の最後の寝返りっぷりが笑えた。