10月中旬の土曜日。
私の伯父夫婦の米寿のお祝いがありました
家族全員で是非！というお話だったのですが…
まだまだ幻聴も不安定で、人混み等も苦手な娘
親戚の集まりともなると、全日制高校をやめたりした事等も後ろめたく感じるだろうし。(必ず聞かれる必須項目です
)
そして何より病気の事が一番の気掛かりです。
私的には「行かない方がいいだろう」と何の迷いもなく思いました
というのも…
父方の実家は小さな島です。
みんな、抜群にお人好しではあるのですが
とにかく漁師家系というのもあり、人が集まれば飲めや歌えのお祭り騒ぎ
みんながみんな声が大きく
本当に「Dr.コトーの世界」そのままです(笑)
私は小さい頃からその雰囲気を嫌と言うほど味わってきました
私の母は大人しく、宴会等は大の苦手でした
でも昔は泊まり掛けで家族で行くのは当たり前だったので、嫁の立場として、あの島の独特の雰囲気の中に入るのは本当に苦労したと思います
帰ってくると2〜3日寝込んでいる事も多々ありました
今ではもう皆が高齢になり、亡くなった親戚も多数…。
きょうだいが集まる時には、父だけが泊まりで行くようになりました。
母は
「随分とラクになった〜」
としみじみと言います(笑)
そんな随分と久しぶりな「親戚一同揃っての大宴会」
私は「行かない方がいい」と思ったものの…
一応、娘に確認してみました。
すると…
「えーどうしよう行きたい気持ちはあるんよね〜」
「本当にめっちゃうるさいよあんたが想像する以上にすごいと思う！
みんな声もデカいし。人は良いんやけどね……」
「え、行こうかな♡」
私は一抹の不安どころか…
ニ抹も三抹も不安になりました
母も私の妹も、
「え…絶対無理よね…行かん方が身の為よね」
同意見です
島なので、懐石料理がとにかく美味しいので
単純に「美味しいお魚が食べたいな♡」と思ったらしい娘
娘とよくよく話し合いました。
娘の不安は、
キツくなった時に逃げる静かな場所があるか。
お昼のお薬、頓服を飲むところを見られたくない。
手が震えるのが心配
不安を口にしながらも、「行きたい気持ち」の方が強いんだなーと私は思いました。
そこで娘に提案しました。
最初から行くことにしておいて、いざ当日行けなくなった時に料理は用意してあるので迷惑がかかる。
娘自身も、「行かなければ！」と思い詰めて当日に体調を崩す恐れがある。
それならば、「行かない」事にしておいて、当日行けそうだったら「行く」事にすればいいんじゃないか？と。
食事は、まだ娘は量はそんなに食べられないので
母と私の間に座らせて、つまんで食べればいいんじゃないか？と。
すると娘は、
「そうする！当日の朝、行けそうやったら行くね
」
変なプレッシャーもかからないベストな選択だと思いました
当日の朝…
前の晩まで
「わんことお留守番」
と言っていた娘が、
「調子良いけん、行く
」
と言いました
娘が行くとなると、(娘の心配で)私も単純に宴を楽しめません
でも、そういう場に「行きたい」と思えるようになった娘の回復ぶりが嬉しくもありました
「なるようになる！大丈夫！！」
私も腹を決めました
長らく親戚の集まりもなかったので…
娘は勿論、下の娘。
甥っ子2人に姪っ子1人の我が家の子供たち5人
初めての島の大宴会参加です
妹と2人、懇々と言い聞かせました。
「本当に飲めや歌えの大騒ぎになるけど、ビックリせんようにね」
もう、着くなり大騒ぎでした(笑)
私たち自身も遠方に住んでいるいとこ達とは30年ぶりの再会で
割と女系な事もあり…
ワイワイキャーキャー
男たちは隅に追いやられ(笑)
飲めや歌えの大騒ぎになった事は言うまでもありません
しかも女がみんな酒豪という家系(笑)
チラチラ娘を見ていましたが、色々な人に話しかけられてニコニコ元気に受け答えしていました
寧ろ…
コミュ障甥っ子2人の方が…
酒席に圧倒され(かなり引いていた)
周りのテンションについて行けず…
心配になるくらいでした
笑ってその場に居る娘の姿を見て、私は本当に本当に嬉しくなりました
途中、女子だけで舞台に上げられ
全員で「365日の紙ひこうき」を歌いましたが、その時も娘は上手に
「動画撮るけん！」
と逃げていました(笑)
そんな機転もきくようになりました
「疲れたけど楽しかったよ」
娘の一言に一安心です
米寿を迎えた伯父夫婦も、涙を流して皆と会えた事を喜んでくれて…
挨拶で、皆が大号泣
私が産まれた時からずーっとお世話になった伯父夫婦です。
久しぶりに会った伯父夫婦はとても弱っていて…
だけど、私の顔を見た途端に手を握って
「会えて嬉しい」
と泣いてくれました
私も色々な事を考えさせられました。
伯父たちには決して言えない辛い事が沢山ありました。
だけど大きくなった娘たちを見て、
「〇〇(私)、よくこんな立派に育てたなー。2人ともべっぴんさんやー！」
と褒めてくれた伯父。
なんだか「陽」の気を沢山もらって帰ってきたと感じました
日々、知らず知らずのうちに不平不満ばかりだった私
伯父と話して、自分が恥ずかしくなりました
取り敢えず…
人の文句は言わないようにしよう！と心に決めましたが…
3日坊主で終わるかも