娘の私に対する被害妄想は日に日にひどくなりました。病気の足音が忍び寄る娘の頭の中は、考えがまとまらず色々な悩みがぐちゃぐちゃに入り混じり発狂しそうな程だったのだろうと思います。


私は娘が小学校に上がる年に離婚しました。下の娘はまだ2歳…

元夫は女癖が悪く、ほぼほぼそれが原因の離婚だったので当時、まだ幼稚園に通ってるくらいの娘にはとてもじゃないけど離婚理由は言えませんでした。

子供に対してもろくでなしの父親なら返って良かったのかもしれませんが、娘の事は可愛がっていまして、特に上の娘は超パパっ子でした。なので尚更離婚理由は言えぬまま、娘もしつこく聞いてくる事はなかったので、「高校生くらいになって彼氏が出来たりして恋愛事情が分かる年になったら話そう…」と本当に真面目に私は考えていました。

元夫が家を出て行った日から娘はいきなり大好きだったパパと会えなくなりました。

しかし私は、大人しくて聞き分けの良い娘の事を何一つ分かってあげてなかったのです。娘は空気を読んで私には一切パパの話をしなかったのに、全くそれに気付いてあげられなかった…。大きな過ちです。

子供って、そんな状況になった時に優しい子ほど「私がいい子じゃなかったからパパが出て行った」とか自分を責めちゃうらしいです。現に娘もそうで、先生達にそう訴えていました。14歳になるまでずっと自分を責めてきた、と…。


そして遂に怒りの矛先は私に向けられました。その当時、私が発する言葉、態度、全てを否定し話し合う余地さえ与えては貰えませんでした。

次第に「家に帰りたくない」と先生達に訴えるようになり、自傷行為が始まりました。爪を手の甲に突き刺し、左手の甲は魚の鱗の様になっていました。そのうちエスカレートし、遂にはハサミで手首や太腿を傷付けるようになりました。

全て病気による症状だったのに、まだそれが分からずにあの頃は本当に辛かった…。

一番辛くてどうしようもなかったのは勿論娘なのですが…自分の命より大切な娘に「死にたい」と言われる…母親としてあれほどの絶望感はありません。

毎日の様に中学校の先生から電話が掛かってきて、娘の様子を聞くのですが、もう本当に、どうしていいのか分からない状態で…。仕事帰りの車で泣きながら運転していましたぐすん


そして遂に急性期に入り、幻聴が現れたのです…。